日本共産党の田村貴昭議員は5月30日の衆院総務委員会で、財務省や財界が自治体の基金の現在高を問題視し、地方交付税の削減に結びつけようとしていることを取り上げ、「筋違いの議論だ」と批判しました。
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田村氏が自治体の基金が増加している要因についてただしたのに対し、総務省は人口減少などによる税収見込み、社会保障や公共施設の老朽化対策などに要する経費の増加、予期しない災害への備えなど、地域の実情を踏まえて歳出抑制努力を行いながら、基金の積み立てを行った結果だと答弁しました。
田村氏は、「基金のあり方や使途は、自治体が決めるものであり、それが適正かどうかの判断は、議会や住民が決めることだ」と主張しました。高市早苗総務相は、「地方全体として基金が増加していることを持って、地方財源を削減することは妥当ではない」と答弁しました。
また田村氏は、民間委託などで経費を抑えた自治体の経費水準を、交付税算定に反映するトップランナー方式の対象業務拡大を財務省が主張していることを批判。「対象となる業務の単位費用が縮減すると、地方交付税自体が削減される。対象拡大は論外。トップランナー方式はやめるべき」と主張しました。
(しんぶん赤旗 2017年6月7日)