日本共産党の田村貴昭議員は12月11日、衆院農水委員会の閉会中審査で、「小規模・家族経営の畜産農家に光を当てる農政への転換が必要だ」と主張し、規模拡大や効率化を要件とする支援制度ばかりの現状を改め、規模を維持して頑張る農家への支援を求めました。
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酪農家は年間700戸減少しており、1日に2戸が離農していることになります。田村氏は、「農家は負債をかかえて営農を続けるか、離農するかの苦渋の決断を強いられているという認識はあるか」とただしました。吉川貴盛農水相は「収益に見合わない負債は離農の要因となりうる」と答弁しました。
政府の酪農家支援の多くが、経営規模の拡大や生産効率の向上を要件としています。田村氏は、現状を維持したい農家、規模を縮小せざるを得ない農家が多数であることを指摘。「現状維持の農家にとっては牛舎の補修が差し迫った問題となっている」として、規模拡大要件のない支援を求めました。
吉川農水相は「現場の意見を聞き、小規模家族経営も維持発展できるようにしたい」と答えたものの、農水省の枝元真徹生産局長は「施設整備への支援は原則規模拡大が要件。生産性の向上なしに援助することは適切ではない」と強弁しました。
田村氏は「今日の委員会では、与野党を問わず、規模拡大要件の見直しを求めている」と強調し、政策の転換を求めました。(しんぶん赤旗 2018年12月12日)