日本共産党の田村貴昭議員は12月5日の衆院農林水産委員会で、大型まき網漁船が水揚げ時に死んで売り物にならないクロマグロを海に不法投棄している疑いがあるとして検証を求めました。(質問動画はコチラ)
クロマグロには漁獲量の制限があり、捕獲数を国や都道府県に報告することが法律で義務付けられています。
田村氏は、まき網漁船の元乗組員がテレビ東京の番組で、一度の水揚げで死んでしまうマグロが1000匹中50匹ほどあり、それらは海に投棄し、トロの部分だけ持ち帰る船員もいたと証言したほか、「国への報告はしていない」「今もやっていると思う」と語ったことを示し、事実の検証を要求しました。
山口英彰水産庁長官は、死んだ個体数も報告義務があると認めながら「番組では具体的な船名や海域、日時が不明で、これだけで真相を明らかにすることは困難だ」と述べ、検証に背を向けました。
田村氏は、投棄数が分からなければ資源管理のための漁獲枠が骨抜きになると批判。大手水産会社が行う大型まき網漁は漁獲枠の優遇を受けており、一本釣りやはえ縄漁に従事する沿岸漁業者にとっても看過できないと強調し、「スペインのように、まき網漁船に独立した第三者の監視員を乗船させるべきだ」と主張しました。(しんぶん赤旗 2019年12月12日)