【農林水産委員会】新型コロナ対策(学校給食停止で、年度越えの補償請求にも配慮を)、家族農業を守れ

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

早速、質問に入ります。
コロナウイルス感染拡大化のもとで、生産者への支援対策について、前回の大臣所信質疑に続いて質問をします。
所信質疑のときに、私は、学校給食の休止によって行き場を失った飲用乳の問題を取り上げました。加工乳に回されて、その差額補填については、このたび、学校給食牛乳供給停止に伴う需給緩和対策事業という事業の中で支援されることになりました。この事業の概略について簡単に説明していただけますか。
また、あわせて、もし新年度、学校が休校がまだ継続するような場合、あるいは学校が再開されて、この後ウイルス感染が拡大してまた再休止となった場合に、この事業というのはどうなるんでしょうか。というのは、予備費として二十二億九千九百万円計上されているんですけれども、これは今年度の予算ですよね。新年度で学校給食がまた休止になった場合はどういうふうに考えたらいいのか、教えてください。


○水田政府参考人 お答えいたします。
学校給食用牛乳供給がキャンセルされたことに対する酪農家への支援といたしまして、学校給食用牛乳を脱脂粉乳やバター等の加工用へ用途変更せざるを得なかったことに伴う原料乳の価格差への支援、そして出荷先変更に伴う輸送費への支援、これを行うこととしておるところでございます。その際、地域によって飲用乳価の価格等に差があることから、地域の実態に合わせた価格差をベースにお支払いをするということとしております。
さらに、乳業者への支援といたしまして、学校給食用向けの生乳の用途変更に伴いまして追加的に製造される脱脂粉乳でございますが、これを飼料用に用途変更することに伴う価格差への支援、そして輸送費、保管料への支援を行うこととしております。さらには、キャンセルの前に既に生産していた学校給食用牛乳が若干ございます。これの処分費用、これに対しても支援を行うこととしたところでございます。
こうした対策を通じまして、酪農家等の不安を解消し、意欲を持って経営に取り組んでいただけるよう、しっかりと支援してまいりたいと考えております。
また、お尋ねの本事業につきましては、今年度の予備費での対応ということでございまして、委員お尋ねのように、新年度に学校が休校が継続される、あるいは休校解除後にまた再休校といったことになった場合には、その際にまた対応を検討するということとなると考えております。


○田村(貴)委員 後段の部分は、そのことも想定して対策に当たっていかなければならないということで、問題提起させていただきました。
文部科学省にきょうはお越しいただいています。お尋ねします。
農家が学校給食以外に農産物の販路を求めざるを得ないという状況にあります。その場合の差額というのは、これは牛乳と同じように補填されてしかるべきだというふうに思いますけれども、これはどうなるんでしょうか。


○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
今回の長期にわたる臨時休業により関係者に生じる負担につきましては、三月十日に決定された新型コロナウイルス感染症に関する緊急対策第二弾におきまして、新たに学校臨時休業対策費補助金を創設し、政府として対応することとなりました。具体的には、学校設置者がキャンセルせずに事業者から購入した食材に係る経費及びその処分に要した経費や、既に発注した食材に係る違約金等が含まれます。
ですから、今の御指摘の金額も含まれるというふうに考えておりますが、事業者への違約金等の支払いにつきましては、補助金の適切な執行に留意しつつ、学校設置者と事業者の間で契約実態を踏まえて十分協議いただきたいと考えております。


○田村(貴)委員 要綱も見させていただくと、その支払いの負担割合なんですけれども、市町村の負担が四分の一、そして国が四分の三ということになっています。
そこで、教えていただきたいのは、市町村が全額業者に支払って、そして後で国に請求するというやり方です。その場合、市町村は年度内に請求を終えなければいけないというふうに聞いているわけなんですけれども、これは、生産農家とかによりますと、お米なんかはほかに売ろうと思ってもなかなか売り先が見つからない、そして、逸失利益、これがすぐに出せないという状況もあります。したがって、年度内に支払うことができないかもわからないという場合は十分想定されますね。これは年度内でないと絶対だめなんでしょうか、そのことについて。


○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
今般の補助事業の原資は予備費でございますので、基本的には年度内の執行ということになりますけれども、本補助事業の申請に係る協議や事務についても、やはり一定の期間、時間を要するというふうに考えておりまして、学校設置者、関係事業者の置かれている状況に十分配慮してまいりたいというふうに考えております。


○田村(貴)委員 しっかり財務省とも協議をして、生産者に安心していただく、そのメッセージを出すことが非常に大事ではないかと思います。急いでやっていただきたいと思います。
文科省矢野審議官はここまでで結構です。ありがとうございました。
続いて、食料・農業・農村基本計画について質問をします。
所信質疑でもお伺いしました。私は、生産基盤の弱体化に歯どめがかかっていないと、資料も提出して、指摘をしました。すなわち、基幹的農業者数、販売農家戸数、それから農地面積、これが減少の一途にあります。なぜこういう状況になっているのかと質問したら、農水省の答弁は、農家世帯の高齢化により離農が進んだ、それから、荒廃農地の発生や宅地等への転用によるものだというふうにお答えがありました。
それはもう聞かなくてもわかっている話なんですよ。問題は、なぜ農業が継承できないのか、荒廃農地の発生や宅地等への転用をなぜ食いとめられない状況が続いているのか、その原因と対策を示すことこそが次の基本計画に求められるのではないかな。ここが一番大事なところです。
なぜこういう状況になっているのかということについて、改めて江藤大臣にお伺いしたいと思います。


○江藤国務大臣 なかなか、すぐにお答えするのは難しい御質問だと思います。
やはり基本的に、私は田舎で暮らしてきて、同級生もたくさん都会に出ていきました。私のところだと福岡とか大阪に出る人間の方が多いです。若いうちにやはりどうしても一回都会に出たいと、都会への憧れというものは田舎の人間にとってはどうしてもとめられない一つの欲求といいますか、そういうものはやはりあると思います。地元に対する愛着もあるんですけれども、やはり都会に出たいという気持ち、そして、都会に出れば何か夢が開けるんではないかという淡い希望とか、そういうものもあるのかもしれません。
政策的にも十分でなかったという御指摘はあるかもしれませんが、若干数字的なことを申し上げさせていただくと、担い手に、そういう中でも頑張ってやろうという人たちには、農地を集約して生産効率を上げていただく努力をずっとしてまいりました。平成二十五年には担い手への集積率は四八・七%でしたけれども、三十年に五六・二%、ここまで上がってきましたので、令和五年度の目標が八割ということで、これもまた高い目標じゃないかという御指摘をいただくかもしれませんが、やはり、そういう中で、IoTとかスマート農業とか、いろいろな英知を結集して農家の所得を上げることによって、魅力のある農林水産業というものを発信することで地域は守られていくのではないかというふうに考えております。


○田村(貴)委員 大臣も農水省も、一番コアな部分についてお触れにならないんですけれども、長期にわたって生産基盤が縮小している、自給率が下がり続けているということは、これは輸入の割合がふえているということなんですよ。
農家の方に聞きますと、やはり将来への不安なんですよ。本当は代々の農業を受け継ぎたい、自分がやりたい。しかし、将来、本当にやっていけるんだろうか、食べていけるんだろうか。そして、自分の子供や孫にまたこれを受け継がせることができるんだろうか。この不安感が物すごくあるわけですね。
それは一つ、輸入拡大路線にあるわけです。この路線はどうだったのかという検証が、やはり、基本計画の策定、策定後もその検証は私は必要だと思います。企画部会でも、これまでの総括が必要だと各委員から言われてまいりました。基本計画案にも、これまでの自由貿易協定、協定の影響を注視、対策の実施を検証するとあっています。五年やってみてどうだったのか、十年やってみたけれどもどうだったのか、どこが間違っていたのか、何が足りなかったのか、こうした検証がないと、やはり基本計画というのは私はつくれないと思うんですよ。基本計画を読ませていただいたんだけれども、そうしたところの記述がやはり見受けられない。
食料自給率の論議がずっと続いているんですけれども、一度たりとて目標に近づいた、達成したことはない。じゃ、それは一体何だったのかというやはり根本的な総括、それから反省、そして検証が求められるというふうに思います。これは、ぜひ閣議決定まで、そして閣議決定後も深めていただきたいと強く要請していきたいというふうに思っております。
それで、食料自給率の話に入りますけれども、食料自給率は、TPPや日欧EPAの影響試算では、生産額は減るけれども、国内対策によって生産量や食料自給率は変更はないというふうにされているわけであります。
一方で、基本計画では、カロリーベースで、二〇三〇年には、今三七%の食料自給率が四五%に上がる、生産額ベースでは六六%が七五%に上がるとしています。
影響対策で食料自給率は変わらないと言っている一方で、食料自給率が上がるという計算が成り立っている。ここが私は理解できないわけです。どの品目がどう変化したら食料自給率がこういう数字として上がるんでしょうか。説明していただけますか。


○浅川政府参考人 お答え申し上げます。
TPP、日・EU影響試算ですが、協定の合意内容と総合的なTPP等関連政策大綱に基づく国内対策を前提として試算した結果、関税削減による価格低下により生産額の減少が見込まれるものの、国内対策の効果により、国内生産は維持され、食料自給率も同水準であると見込んでおります。
一方で、基本計画における食料自給率目標については、輸出目標に向けた取組や需要に即した麦、大豆等の増産により、各品目の生産拡大を図り、品目ごとに積み上げた結果として、供給熱量ベースで四五%、生産額ベースで七五%としております。
新たな基本計画においては、新たな国際環境のもとにおいても再生産可能な体制を維持しながら、国内外の需要の生産に応じて、国民への国産食料の供給拡大と輸出にもこれまで以上に取り組むことで、食料自給率の向上を図ることとしております。


○田村(貴)委員 よくわかりません。
農水省の食料自給率の推移、品目別で出されているものを見ます。例えばこの五年間で、麦とか大豆とかおっしゃいました、その麦はどうなっているかというと、減少傾向にある、芋類も減少傾向にある。それから、豆類もそうである、野菜もそうだ、果実もそうだと。牛肉も豚肉も全部、自給率が減っているじゃないですか。
何をもって、この中で、これからふえていくのか。しかも、TPP、EPA、それから日米貿易協定、ここで、関税撤廃、際限のない関税の引下げ、これから進んでいくわけですよね。食料自給率は下がる傾向にあるわけなんです、これだけで。この対策を持つことで、どうして食いとめられるのか。さらに、この自給率が逆に上がるということがわからないんですよ。どうやったらこれは上がるんですか。
先ほど大串議員の質問の中で、輸出で五兆円、今から五倍ですか、これによって三%上がる、この根拠も全然よくわからないんだけれども、本当は、農産物の輸入自由化に際限がきいていない、際限のない輸入拡大の中で、入ってくる、そして国産の生産は太刀打ちできないといった中で、生産は減少せざるを得ない。せざるを得ないのに、どうして自給率が上がるのか。この根本的な問題について教えていただけないですか。わからないんですよ、説明が。


○浅川政府参考人 お答え申し上げます。
新たな基本計画においては、それぞれの品目について、需要に即した生産を、それぞれの品目が抱えている課題を今後十年間解決していくことを通じて達成される目標を設定しているところでございます。
具体的には、国産需要の見込まれる小麦、大豆のほか、国産の粗飼料を多く用いる牛乳・乳製品などにおいて、農業生産基盤を強化し、需要に応じた生産をしっかりと進めることで、現行計画の目標を上回る目標を見込んでおります。
また、参考値としてお示ししている水産物についても、国内外の需要に対応し、過去十年前と同程度の漁獲量に回復させるなどにより、現行の水産基本計画の目標を上回る生産努力目標を見込んでおります。
その他、加工業務用需要に対応した野菜、高品質な果実など、国内外の需要の変化に対応した生産を見込んだ結果、カロリーベースの令和十二年度の食料自給率目標を四五%と設定しております。


○田村(貴)委員 やはり絵に描いた餅になってしまうのではないか。また、五年先、十年先の自給率の目標を立てたけれども、また達成できなかったねで終わるんじゃないか、そういう懸念を私は強く感じています。
やはり政策の脱却が必要です。農政のあり方としてどんな国境措置が必要なのか、この議論がない限り、結局今までと一緒になってしまうと私は思うわけであります。輸入依存からの脱却、それから自由貿易協定、FTA、こうしたところからの脱却が何よりも大事だといったことを指摘させていただきたいと思います。
この輸入依存の方向性は、コロナウイルス感染拡大の今、新たな問題を引き起こすのではないでしょうか。
学校給食の休止によって、飲用乳は、加工用乳に回されて、加工製品に回ってまいります。加工製品というのは、これはだぶついていくのではありませんか。EPAやTPPによって、チーズ、バター、脱脂粉乳、こうした乳製品の輸入というのは増加の傾向にあります。一方で、例えば、学校が休止になった、学校給食に牛乳を提供できない、加工用に回る、加工品もつくられていく、そうすると、それぞれの製品がだぶつきやせぬか、在庫が積み上がることの懸念はないか。
そうしたことの対策については、どういうふうに考えておられるのか、お伺いしたいと思います。


○水田政府参考人 お答えいたします。
今回の学校給食の休止によりまして、約三万トンの学校給食用向けの生乳が脱脂粉乳やバターなどの加工用に用途変更されるという見込みでございます。
こうしたことから、この学校給食用向けの生乳の用途変更によりまして追加的に脱脂粉乳が製造されるということになるわけでございますが、現在、脱脂粉乳の在庫数量は非常に高い水準にございます。これを踏まえますと、これを飼料用に用途変更せざるを得ないという状況でございます。
これに伴う価格差への支援とか、あるいは輸送費、保管料等への支援を、措置をさせていただいたところでございます。新型コロナウイルス対策の第二弾で措置をさせていただいたところでございます。
御指摘の点でございますけれども、脱脂粉乳とかバターにつきましては、国内の需給状況を勘案いたしまして、国家貿易の適切な運用によりまして、国内需要の不足分を輸入するような仕組みになっておるところでございます。
それから、チーズにつきまして、非常に需要は旺盛でございまして、需要が伸びている状況にございますが、これまで生乳の生産が減少傾向であったため、なかなかそのチーズ用に十分な生乳が回らなかったということがございまして、国産チーズの製造が需要に十分対応し切れなかったというところがございます。そのし切れない分を輸入チーズで補っているという状況にございますので、輸入の乳製品が国産の乳製品の消費を脅かすような状況にはないというふうに考えているところでございます。
引き続き、生乳の需給安定、そして牛乳・乳製品の安定供給を図るため、脱脂粉乳の在庫数量の推移等を注視いたしまして、適切に対処してまいりたいと考えております。


○田村(貴)委員 そうなればいいわけなんですけれども、だぶついて、国産の加工業者の方が在庫を積み上げて、売れないという事態が絶対ないように、しっかりと対応に当たっていただきたいというふうに思います。
続いて、農業政策の決定過程についてお伺いします。
安倍政権のもとでのいわゆる農政、官邸農政は競争力強化一本やり。それから、農林水産業活力創造プランに盛り込んで、農政審にもかけないまま強行するというやり方が多々見受けられました。こうしたやり方に、日本農業新聞のモニターでも、安倍政権のもとでの農政は評価ができないというのが結構大きなウエートを占めていたということも、たびたび紹介してまいりました。
大臣に単刀直入にお伺いします。官邸の活力創造プランと農業基本計画では、どちらが上位の計画に当たるんでしょうか。


○江藤国務大臣 どちらが上かということは申し上げませんが、しかし、基本計画は、基本法に基づいて、根拠法に基づいてつくるものでありますので、これは、これからの進むべき道、今の課題、そして解決しなきゃいけない問題点などを網羅的に書いてあるものでありますから、これは極めて重いものだと思っております。
一方、活力創造プランについては、毎年毎年の話でありますので、スピード感を持って、これを目標でことしはやろうねという話でありますから、どちらが重いということは申し上げませんが、性質が違うということでございます。


○田村(貴)委員 基本計画は重いというふうに、大臣、一瞬おっしゃったので、重い方で頑張っていただきたいなと思っているんですよ。
それで、基本計画に記載のない政策がいきなり持ち出されてきて、そして強行されてきた。種子法の廃止しかり、それから漁業法の改悪しかりであります。重大な政策が農水の現場とかけ離れたところで決まっていく仕組みは改めるべきだと、この際、言っておきたいと思います。特に、農林ワーキング・グループ、それから水産ワーキング・グループ、こうした規制改革推進会議の中での会議などというのはもう廃止すべきだというふうに思います。
それから、暖冬続きで野菜の価格が下落しています。生産者が困窮しています。野菜の価格が著しく低落したときに、生産者補給金が交付されます。この野菜価格安定制度さえもなくそうという動きがあります。
御存じのように、財務省です。財務省が昨年十月十七日に公表した、「農林水産」という財政制度審議会の部会提出という資料の中に、野菜価格安定制度と穀物のナラシ対策を廃止して、収入保険への移行を掲げているわけであります。
野菜価格安定制度の国庫負担割合は六割、ナラシは七・五割、収入保険は五割という状況です。収入保険の五割を一元化して農家に負担させようというのが財務省の狙いであることは明らかであります。
大臣にお伺いします。
基本計画案では、読みますと、「野菜価格安定対策等の措置を安定的に実施する。」と書かれています。その一方で、こうした方向性とはまた違うところから、ほかのところから出されてくるわけなんですよ、この農政の分野というのは。政府の統一的な見解を伺いたいと思います。
野菜価格安定制度もナラシにわたっても、将来にわたって維持するということでよろしいんでしょうか。


○江藤国務大臣 収入保険につきましては、平成二十九年の導入に当たり、その法案審議のときに附帯決議をいただいております。
そのときの附帯決議は、同趣旨の制度など関連政策全体の検証を行って、総合的かつ効果的な農業経営安定対策のあり方について検討するという附帯決議でございますが、しかし、私も多分、委員会で何度か答弁させていただいたと思いますけれども、特に野菜価格安定制度は、地域によって十四の野菜のうちで指定されていて、今、国庫の補助率も触れていただきましたけれども、需給も含めて、収入の減少対策だけではなくて市場の安定にも一役を買っているという役割があります。ですから、一概にこれを私はすぐにやめるということはないのだろうと思っております。
ですから、今後やはり農家の皆様方の声をしっかり聞かなきゃいかぬというふうに思っています。いろいろな意見が財務やいろいろなところから飛んできますけれども、そういう声と戦うのも一つ私の仕事でもありますので。
しかし、収入保険について、もうちょっと理解を深めていただきたいと思います。最初の、初年度の積立金を考えなければですよ、共済よりも収入保険の方が安かったりします。果樹共済よりもですね。ですから、内容をよく説明すれば収入保険への加入率は上がると思いますので、そっちの努力も並行してやりながら、現場の意見もよく聞かせていただきたいと思っております。


○田村(貴)委員 共済の話も今出ましたので、最後に一問だけ。
その共済、長野のリンゴ農家、もう大変な被害を去年の水害で受けて、しかも、ことしは凍霜害、暖かくなってきましたけれども、霜で芽が焼けてしまうといった心配もあります。
共済の果樹の加入は、聞こうと思いましたけれども、私の方で言います。二〇一四年から一七年までは二四%、二〇一八年は二三%。下がっているんですね。下がっている。なぜ下がっているかというと、やはり掛金の高さ、そして給付の貧弱さにある。ここをやはり改善しなければ共済の加入率は上がらないと思いますけれども、方策はないんでしょうか、対応策はないんでしょうか。最後にお聞かせいただきたいと思います。


○江藤国務大臣 共済につきましても、令和一年の九月に、小規模な被害を補償範囲から除外できるというメニューも設けさせていただきました。これによって共済金が下がる。中には、ハウスなんかにつきましても、共済金が三割以下になるメニューもつくらせていただきました。集団加入によったら下がるというメニューも追加させていただきました。
ですから、いろいろ工夫をさせていただいて、しかし、こういうふうな見直しをしたということが現場に伝わっていないという現実もあるのだろうと思います。やはり、一回被害に遭うと、果樹は特に、共済に入っていた方がよかった、それから、収入保険に入っていればよかったという声はたくさん出ておりますので、見直しを行ったら、その見直しの内容等についてもしっかり現場に伝わる努力をさせていただきたいと思います。


○田村(貴)委員 時間が来ました。以上で終わります。