田村貴昭議員は11月18日の衆院農林水産委員会で、2018年の霧島連山・硫黄山の噴火に伴う河川汚濁と農業被害について質問し、最上流部の上浦地区で、縦割り行政の弊害で3年連続で稲の作付けができなかったことを示し、農水省に恒久対策を図るよう迫りました。(動画はコチラ)
噴火当時、上流部の赤子川や長江川、下流部の川内川など広い範囲で基準値を超えるヒ素などを検出。稲作ができなくなりました。その後下流域では改善しましたが、赤子川から取水する上浦地区は3年たっても水質が改善しませんでした。
地元の農家や保守系の市議らから「水質を中和させる実証実験施設を恒久的な施設に拡充してほしい」との要望を受け、田村氏が省庁と交渉。しかし、活動火山の対策法を所管する内閣府、国立公園を管理する環境省、噴火口の土地を所有する林野庁、農業用水を所管する農水省が互いに責任を押し付けあい進んでいません。
田村氏は「(問題は)農業用水の確保で、農水省の役割は極めて明確だ」と述べ、「政治判断で(恒久施設化の)音頭を取れ」と要求しました。野上浩太郎農水相は「作付け再開に向け必要な支援を行う」とするのみで、明確な答弁を避けました。(しんぶん赤旗 2020年11月25日)