日本共産党の田村貴昭議員は2月25日の衆院予算委員会分科会で、元建設作業員らが健康被害を訴えた建設アスベスト訴訟をめぐり、全国統一の和解と救済のための基金創設を要求しました。(質問動画はこちら)
同集団訴訟では、東京、京都、大阪と相次いで国と建材メーカーの敗訴が確定しています。田村氏はアスベストばく露による建設労働者や一人親方の健康被害について、「国に責任があると判決で確定した」と述べ、係争中も含め全国統一の和解を求めました。
吉永和生労働基準局長は、「判断の異なる高裁判決について継続中だ。最高裁の判断を踏まえる必要がある」と述べました。田村氏は「原告はこれまで7割の方がなくなっている。これ以上の苦難を押し付けていいのか」と批判し、大臣の政治決断を迫りました。田村憲久厚労相は「原告団の気持ちに寄り添えるように頑張りたい」と述べました。
また田村氏は、未提訴被害者の救済について「訴訟を起こさなければ救済されないのはあまりに不合理だ」として基金を早急に創設するよう要求。さらに「メーカーの責任は不問にできない」と指摘。田村厚労相は関係省庁が出席し、与党で議論しているとして「メーカーにもヒアリングを行う。議論を注視していく」と述べるにとどまりました。(しんぶん赤旗 2021年2月27日)