日本共産党の田村貴昭議員は4月16日の衆院環境委員会で、福岡空港(福岡市)の土壌汚染対策について、米軍基地時代の汚染であるにもかかわらず、除染費用の一部を地元自治体に負担させている問題を取り上げました。(質問動画はコチラ)
福岡空港は終戦後に米軍が接収し、朝鮮戦争時に米軍機出撃のために燃料用パイプラインを敷設しました。田村氏が「このパイプラインが土壌汚染の原因ではないか」とただしたのに対し、小林茂樹国土交通政務官は「汚染原因の特定にいたっていない」と述べました。田村氏は、地歴調査の報告書でもパイプライン周辺に土壌汚染があると指摘しており、「米軍基地が原因であることに疑いの余地はない」と強調しました。
田村氏は、土地の所有者・管理者でない福岡県と福岡市に、土壌汚染の調査・対策費用の一部である計1億3832万円を負担させていると指摘。「そもそも米国が負担すべきものを日本が肩代わりし、さらに地元自治体への負担押し付けは許されない。返還すべきだ」と追及。小林政務官は「(調査・対策は)滑走路増設の一環として実施し、地元自治体に負担を求めている」と述べるにとどめました。
田村氏は、米軍施設の移転経費の一部である9億2527万円の県・市負担も地元住民の理解は得られないとして、返還を強く求めました。(しんぶん赤旗 2021年4月18日)