日本共産党の田村貴昭議員は2月4日の衆院財務金融委員会で、「格差と貧困」の解決を口にしながら金融所得課税の強化を先送りする岸田文雄政権には「危機感が見られない」と批判し、税による所得再分配機能の抜本強化を求めました。(質問動画はコチラ)
田村氏は申告納税者全体のうちトップ1%の所得の割合が第2次安倍政権以降高まっていると指摘。明らかに株価の高騰による超富裕層への金融所得の集中があるとして、金融所得課税の強化による是正を求めました。
岡本三成財務副大臣はトップ1%の所得の割合が2015年から21年に増加し「金融所得の増加が要因の一つ」と認めました。しかし鈴木俊一財務相は「まずは賃上げ減税だ」と述べ、来年度予算案に盛り込まれなかった課税強化の今後の見通しについては、「現段階で結論を言うのは適切でない」「与党税制調査会の大綱に基づいて行うのが決定プロセスだ」などと政府の責任を投げ出しました。
田村氏は、所得再分配機能としての税制の改善度は先進国でも最低水準だとして、「税制の欠陥を是正しなければ、格差は必ず拡大する」と厳しく指摘しました。(しんぶん赤旗 2022年2月5日)