市町村に農地の集積・集約の目標策定を義務付ける農業経営基盤強化促進法改定案が21日の衆院本会議で、自民、公明、立憲民主など各党の賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。
同法は、農地バンクを通じて農地の利用権を「担い手」(認定農業者)に集積・集約し、農業の大規模化を図る仕組みを定めるもの。改定案は、中山間地など条件が不利な農村で大規模化が進んでいないため、市町村に農地を大規模集約する「地域計画」の策定を義務付けます。策定には、市町村が農家やJA(農業協同組合)などの関係者を集め、協議します。
日本共産党の田村貴昭議員は20日の衆院農林水産委員会で、「計画の策定や目標の達成度を、農業への補助金の要件・条件にするべきではない」とただしました。農水省の光吉一経営局長は「国の補助事業を、計画の策定と一定の関連付けを行う」と答弁しました。(質問動画はコチラ)
田村氏は「計画策定を補助金交付の条件にすれば圧力になる。『地域の実情に応じた自主的な計画に』という全国市長会の要望に反する」と批判しました。
同時に採決された農山漁村活性化促進法改正案は全会一致で可決されました。(しんぶん赤旗 2022年4月27日)