皆伐 土砂災害を招く 田村氏「減災作業道支援を」

5月11日 農水委 田村貴昭衆院議員は5月11日、農林水産委員会で林業による伐採と作業道の敷設が、大規模な土砂災害につながっているとして、自伐型林業が推進する減災型の作業道を支援するよう要求しました。(質問動画はコチラ)
 
 田村氏は、2021年に自伐型林業推進協会(自伐協)が、土砂災害の被災地・宮城県丸森町と熊本県球磨川流域を対象に行った「災害と林業―土石流被害と林業の関係性の調査報告」を紹介。「どちらの地域でも、未整備林や放置林が原因の土砂崩落はほんの数%で、皆伐(全面伐採)や作業道などの林業起因が9割以上だった」と指摘しました。
 
 調査では、高性能林業機械を使って皆伐を行うため斜面に敷設する幅3メートル以上の作業道が土砂崩れを起こし、豪雨の際の土石流の発生につながっていたことが判明。金子原二郎農水相も「粗雑な集材路の周辺で林地崩壊が多く確認されている」と認めました。
 
 田村氏は、国の「森林環境保全直接支援事業」の要件が緩和され、自伐協が推進する幅2メートル程度の狭い作業道が支援を受けやすくなったことに言及し、「減災型作業道」としてさらに補助を充実するよう要求しました。(しんぶん赤旗 2022年5月14日)