日本共産党の田村貴昭議員は2月21日の衆院財務金融委員会で、政府が創設を狙う「税務相談停止命令制度」の問題点をただしました。同制度は、税理士でない者の税務相談を停止させる権限を財務相に与えるもので、田村氏は「納税者が自主的に学び合い、話し合うことを規制するなどあってはならない」と迫りました。(質問動画はコチラ)
鈴木俊一財務相は同制度の目的について、偽税理士が手数料を取って不特定多数に脱税指南をするなど「納税義務の適正な実現に重大な影響を及ぼすことを防止するため」と説明。田村氏は、防止を名目に、問題が起こる「恐れ」の段階で税務相談を中止させる権限を財務相に与えるものだと強調しました。
田村氏は、命令の内容や基準・要件などについて「政省令などに記載されるのか」と質問。財務省の住澤整主税局長は「一律に規定することは適当ではない。政省令などには記載されない」と答えました。田村氏は、基準を明確にせず「財務相が自ら判断し、自ら命令できる制度は、財務相に強力な強制力を与えることになる」と危険性を強く訴えました。
田村氏は、現行法でも違法行為は摘発可能だと強調。「『恐れ』の段階で権力を行使するのに、基準も立法事実も全然答えられていない」と批判しました。(しんぶん赤旗 2023年2月22日)