軍事費43兆円へ違憲立法 軍拡財源確保法案 田村貴昭衆院議員が撤回要求 衆院本会議

4月6日 衆院本会議 田村議員 安保3文書に基づき今後5年間で43兆円もの大軍拡のため新たに「防衛力強化資金」を創設することを盛り込んだ軍拡財源確保法案が6日の衆院本会議で審議入りしました。日本共産党の田村貴昭議員は、同法案は憲法の平和主義と財政民主主義を踏みにじる違憲立法だと批判し撤回を求めました。(質問動画はコチラ) (質問要旨はコチラ)
 
 田村氏は、岸田文雄首相が軍事費の国内総生産(GDP)比2%への引き上げを指示しながら、その一部となる研究開発や公共事業などの具体的な中身や検討のための仕組みさえ決まっていないと指摘。「数字ありきの決着そのものだ」と批判しました。岸田文雄首相は「総合的な防衛体制の強化の経費を積み上げた」と述べるだけでした。
 
 田村氏は、GDP比2%への軍事費引き上げは米国が繰り返し同盟国に求めてきたものだと指摘。23年度の有償軍事援助(FMS)での米国製兵器の購入額は22年度の4倍に上り、長距離巡航ミサイル・トマホークを新たに400発購入する計画は、「米国の世界戦略と軍需産業のもうけのためというのが事の真相だ」と強調しました。
 
 さらに田村氏は、年金特別会計に返納すべき地域医療機能推進機構(JCHO)の積立金の軍拡財源への流用を批判。東日本大震災に対応するための復興特別所得税の軍拡財源の転用は「被災者・国民を愚弄(ぐろう)するものであり、撤回すべきだ」と迫りました。
 
 岸田政権が戦後初めて軍拡財源のために建設公債の発行を決めたことに触れ、「軍拡財源のための公債発行は、大量の公債発行で侵略戦争を遂行した歴史の教訓に真っ向から反するものだ」と強調しました。(しんぶん赤旗 2023年4月7日)