患者の命より軍拡か 衆院委で田村貴昭議員 財源確保法案を告発

質問する田村貴昭議員=18日、財金委② 日本共産党の田村貴昭議員は4月18日の衆院財務金融委員会で、軍拡財源確保法案で創設する防衛力強化資金は、病院などの積立金を返納させて軍拡に流用し、米国の要求に基づく大軍拡を進めるもので、「平和主義と財政民主主義を踏みにじる違憲立法だ」と批判しました。(質問動画はコチラ) (論戦ハイライト)

 

田村氏は、大軍拡の発端となった「軍事費GDP(国内総生産)比2%」を言い出したのは誰かと追及。トランプ米大統領(当時)ら米国政府が同盟国に要求した発言を示し、「(日本政府が)米国政府と米軍需産業の要求をのんだだけだ」と強調しました。

 

田村氏は、防衛力強化資金では、病院などの積立金が国庫に返納され、軍拡に回されると指摘。対象となっている国立病院機構や地域医療機能推進機構(JCHO)では、経営赤字で病院建物の改修ができず、必要な人員や医療機器も確保できていない実態を示し、「患者の命よりも軍拡優先か」と迫りました。羽生田俊厚生労働副大臣は「全ての状況を把握しておらず、確認する」と答えました。

 

田村氏は、防衛力強化資金は、国会で審議せずに、特別会計の繰入金などを軍拡財源としてためこむもので「防衛省の財布のような役割だ」と指摘。戦争終局までを1会計年度とした臨時軍事費特別会計が、第2次世界大戦で軍事費膨張の原因となったと述べ、憲法が定める財政民主主義を形骸化するものだと批判しました。(しんぶん赤旗 2023年4月19日)