日本共産党の田村貴昭議員は5月9日の衆院財務金融委員会で、軍拡財源法案で軍事費が青天井に膨れ上がり、「国家財政や国民生活を危うくするのは明らかだ」と批判し、廃案にするよう求めました。 (質問動画はコチラ)
田村氏は、イージス・システム搭載艦など総額を示さず購入を進めているとして、軍事費を青天井にしている原因の一つが軍事ローンの後年度負担だと指摘。「防衛力整備計画」で、軍事費の5年間で43兆円への増額が盛り込まれただけでなく、2028年度以降も23~27年度に契約した兵器購入費のうちローン支払いが16・5兆円に上ると述べ、「28年度以降も軍事費をさらに増やすことになる」と強調しました。
また、軍拡財源案の大部分は、予備費の余りなどを原資とする決算剰余金や新型コロナ対策費の余剰金で、「もともと赤字国債を財源とするものだ」と指摘。28年度以降も、今回と同様に国債を間接的に軍拡財源に回す手法で確保するのかとただしました。鈴木俊一財務相は、「予備費や剰余金が出た場合は、できる限り国債発行の抑制に努めたい」と答弁しました。
田村氏は、政府が戦後初めて23年度の軍事費に建設国債4343億円を盛り込んだが、国債大量発行が侵略戦争拡大につながった痛苦の教訓に学んでいない暴挙だと批判。「戦前の歴史の教訓を踏みにじる軍拡財源法案は、将来に禍根を残す」と警告しました。(しんぶん赤旗 2023年5月10日)