日本共産党の田村貴昭議員は6月9日の衆院財務金融委員会で質問し、国税庁がインボイス制度に関し、税制改正による負担軽減措置を周知するチラシを送付している問題をただしました。(質問動画はコチラ)
星屋和彦国税庁次長は「周知リーフレットは、インボイス制度に関係する可能性がある方や法人に対して4月からダイレクトメール等で約1286万人に順次送付している。発送費用は約2億6700万円になる」と答弁しました。
田村氏は、同チラシが、インボイスについて基本的な説明がなく、負担軽減措置がインボイスに登録し課税業者になることが前提となっていて、免税事業者をミスリードしかねないと批判。実施まで4カ月を切るなかでインボイス登録事業者が316万事業者(5月時点)にとどまっており、1286万の国民・事業者がインボイスの該当者になるにもかかわらず、いまだ制度について国民に知られていない現実があると強調しました。
田村氏は、全国の税務署は524カ所あるが、今年度の税務署の職員増が420人と、1税務署1人増員にも満たないと指摘。1286万事業者の相談や申告、帳票類の確認に対応できるのかとただしました。
鈴木俊一財務相は「税務執行体制の強化を図ることは重要。必要な定員の確保に努めたい」と答弁。田村氏は、現場が混乱するのは明らかであり、制度を中止すべきだと改めて主張しました。(しんぶん赤旗 2023年6月14日)