日本共産党の田村貴昭議員は5月29日、衆院農林水産委員会で、世界保健機関(WHO)が「推奨しない」と発表した人工甘味料の危険性について質問し、本格的な調査と周知を要求しました。(質問動画はコチラ)
田村氏は、今年3月、有力な科学誌「ネイチャー」が掲載した英国の「人工甘味料(スクラロース)がウイルスやがん細胞を攻撃するT細胞の機能を弱め、発がん性に関与している」とする研究を紹介。厚生労働省が熱中症対策で人工甘味料入り経口補水液やスポーツドリンクの摂取を推奨しているが、「放置すべきでない」と主張しました。
また、スクラロースが食品添加物として指定された1999年当時と製造方法が変わっており、有害な不純物が含有されている可能性を指摘。不純物の物質名と毒性をただしましたが、消費者庁は答えられませんでした。
田村氏は4月23日の同委員会で、国内の砂糖生産を圧迫する人工甘味料の輸入数量を明らかにするよう要求しましたが、税関を管轄する財務省は「輸入業者の要求により、秘匿処理をしている」として拒否しました。
今回、財務省は田村氏の要求を受け入れ、総量を公表。2023年にスクラロースが32万キログラム、アスパルテームが12万キログラム、アセスルファムカリウムが52万キログラムで、砂糖換算では32万トンとなり、国内砂糖供給量の18%に及ぶことが判明しました。(しんぶん赤旗)