年金「百年安心」完全に崩壊 田村貴昭氏 マクロ経済スライド停止を 改革法案審議入り | 田村貴昭オフィシャルサイト[日本共産党衆議院議員]

年金「百年安心」完全に崩壊 田村貴昭氏 マクロ経済スライド停止を 改革法案審議入り

5月20日 本会議 年金を物価や賃金の伸びよりも低く抑える「マクロ経済スライド」を温存させた年金改革法案が5月20日、衆院本会議で審議入りし、日本共産党の田村貴昭議員が質問に立ちました。(質問動画はコチラ)
 
 田村氏は「年金受給者の生活を困窮させている元凶は、『百年安心の年金』だとして導入された、マクロ経済スライドだ」と指摘。同制度導入から20年で公的年金の給付水準が実質8・6%削減されたとし、「高齢者の生活水準は下がってもいいと思っているのか」とただしました。
 
 田村氏は、過去30年の経済状況が続く前提のもとでマクロ経済スライドは2052年まで続き、前回の財政検証から年金削減は5年延長される結果、年金給付水準が現在から実質15%切り下げられるとし、「これでは生涯削減の年金ではないか」「いまや『百年安心の年金』は完全に崩壊した」と追及しました。
 
 石破首相は、マクロ経済スライドにより年金額が実質的に減額することは「ご指摘の通り」と認めましたが、「経済状況によって変わる」と強弁しました。
 
 田村氏は「とりわけ重大なのは、低年金者ほど年金削減額が大きくなる問題だ」と指摘し、基礎年金だけの高齢者や、低所得で厚生年金が少ない低年金者ほど年金が削減され、非正規・低賃金のもとで働かざるを得なかった就職氷河期世代は今以上の低年金を余儀なくされると強調。「今やるべきことは、マクロ経済スライドをただちに停止させることだ」とし、290兆円にのぼる年金積立金を計画的に給付の維持・拡充に充てるよう求めました。
 
 田村氏は、現役世代で低賃金を強いられた人は老後も低年金を強いられる現行制度の構造を改めるべきだとし、最低保障年金制度の導入が不可欠だと政府に決断を迫りました。石破首相は「多額の財源が必要になる」などと拒否しました。(しんぶん赤旗 2025年5月21日)