日本共産党の田村貴昭議員は5月28日の衆院総務委員会で、郵便法・民間事業者による信書の送達に関する法律の改定案について質問しました。
同法案は、民間の事業者が担うことのできる特定信書便サービスの範囲を拡大するもの。日本郵便株式会社が担っている郵便事業の範囲と競合するため、競争の激化などによって、郵便事業のユニバーサルサービスに影響するのではないかとの懸念があがっています。総務省は、改定によるユニバーサルサービスへの影響は、小さいとしています。
田村氏の質問に対し、日本郵便は「基準を最低限満たす大きさの封筒に、基準より小さいサイズの信書を封入したものを引き受けるサービスの提供がさらに拡大するなど、影響はさらに広がる」と答弁しました。
田村氏は「(日本郵便の)2015年3月期決算で、純利益が前期比で半減する中で、もうかる部分を明け渡していくやり方は、経営の健全化に逆行するもの」と指摘。郵便のユニバーサルサービスを堅実に維持していくことを主張しました。
また、日本郵便で働く非正規労働者の声を紹介し、「多くの非正規社員は、コストカットで正社員が減った分、代わりに業務を担っているが、待遇では差別をされている」と述べ、日本郵便社員の49・4%を占める非正規労働者の待遇改善を強く求めました。
(しんぶん赤旗 2015年6月4日)