日本共産党の田村貴昭議員は26日の衆院総務委員会で、大都市に資源を集中させる安倍政権の経済政策では「東京一極集中」の是正はできないと批判し、地方活性化の道筋を示しました。
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安倍政権は、2013年を起点に20年までに東京圏の転出・転入を「均衡」させるとしています。しかし、総務省の人口移動報告(15年)では東京圏への転入超過が約12万人となるなど、一極集中に歯止めがかかっていません。
田村氏は、安倍政権が地方自治体には人口ビジョンを実現するKPI(重要業績評価指標)の策定と実行を求めながら、政府自身は東京一極集中の是正に向けた具体的な根拠も計画も持たず大規模な都市再開発などを進めていると指摘。「安倍首相が掲げる『世界で一番企業が活動しやすい国』と『東京一極集中の是正』は両立しない」と述べました。
安倍晋三首相は「東京一極集中の流れを変えることは簡単なことではない」、「再開発により都心などの国際競争力を強化していくことは重要だ」と開き直りました。
田村氏は「今、もっとも力を入れなければならないのは地方の地場産業への支援、地域経済の主力である中小企業への支援だ」と強調し、全国一律の最低賃金など雇用の創出と安定をはかるべきだと提案。安倍政権が地方交付税を傾斜配分して、自治体に国の政策を誘導していることも批判し、「経済政策をあらため、(地方財政を地方自治の本旨にのっとって使い)地域再生への取り組みを抜本強化すべきだ」と主張しました。
(しんぶん赤旗 2016年2月27日)