日本共産党の田村貴昭議員は4月26日の衆院総務委員会で、公共施設の管理運営を民間業者などに委託する指定管理者制度について、佐賀県武雄市図書館で公共サービスが後退している問題をとりあげました。
(質問動画はコチラ) (委員会配布資料はこちら) (議事録はコチラ)
田村氏は、図書館の指定管理の導入率が1~2割程度で、体育館や宿泊休養施設の8~9割に比べて低いことについて、「教育機関であり、専門職配置の必要性などから図書館は指定管理になじまない」と指摘しました。
管理者にレンタル大手TSUTAYAを経営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が指定された武雄市図書館の実態を紹介。児童コーナー書架の一部がおとな用と同じ高さで、おとなでも届かない高い位置に絵本があったり、読み聞かせや子どもトイレ、授乳室が縮小された状況を示し、「子どもの居場所が狭められ、強い不満の声があがっている。市による新たな子ども用図書館建設の話もあり、指定管理によってサービスが後退し、新たにお金がかかれば本末転倒だ」と批判しました。
高市早苗総務相が「適切に管理できるよう要請している。(手法は)地域の実情に応じた自主的な判断」と答弁したのに対し、田村氏は、自治体が直営に戻した事例をあげ、「指定管理導入を強要しかねないトップランナー方式をきっぱりやめ、検討リストからも図書館管理を外すべきだ」と求めました。
(しんぶん赤旗 2016年4月28日)