博多道路陥没 設計変更 国把握せず 田村貴昭氏追及 国交省「届け出なし」

PC021698 11月8日未明にJR博多駅前で起きた地下鉄七隈線工事による大規模陥没事故の2カ月前に重要な設計変更があったにもかかわらず、国はその届け出を事前に受けていなかったことが明らかになりました。日本共産党の田村貴昭議員が2日の衆院国土交通委員会で追及しました。

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 設計変更した箇所の位置関係や工法は、事故原因の究明にあたり焦点となるものです。国交省の五道仁実技術審議官は、田村氏の追及に対し、設計変更を含む工法の妥当性や「土かぶりの圧が原因究明の重要なポイ
ントだ」と認めました。

 

 田村氏は「国から届け出を求め、国による変更内容の検証が求められた。国が工事の難所を見逃したのではないか」と指摘。国交省の奥田哲也鉄道局長は、「設計変更の届け出は事後報告としている」と述べ、届け出は現時点で行われていないことを認めました。

 

 田村氏は、陥没事故が起きた「駅前通り」の早期復旧ばかりが誇張され、責任の所在と追及があいまいにされてはならないと強調。鉄道事業の許認可権をもち、多額の補助金を出している国が、原因究明と再発防止に責任をもつよう強く求めました。

 

 石井啓一国交相は「福岡市の要請に応え第三者委員会を設置した。徹底的な原因究明と再発防止が重要であり、第三者委の検証結果に基づく対処が必要だ」と述べました。

(しんぶん赤旗 2016年12月3日)