日本共産党の田村貴昭議員は18日の衆院総務委員会で、マイナンバー(個人番号)の利用拡大によって個人情報漏えいのリスクが高まるとして、問題を放置したまま制度の拡大をはかる政府の姿勢を批判しました。
政府は、マイナンバー情報を管理する地方公共団体情報システム機構がこれまでマイナンバーの生成のみに利用していた本人確認情報を新たな業務にも利用できるようにしようとしています。田村氏は「本人確認情報を機構の職員が扱う機会が増えるのだから、情報保全へのリスクも増える」とただしました。総務省の安田充自治行政局長は「(機構の業務拡大によって)リスクが大きくなるとは考えていない」としか答えませんでした。
田村氏は政府がマイナンバーカードを図書館の貸し出し券などに活用する構想を打ち出していることについて、「マイナンバーカードを毎日持ち歩くことを前提にしている。(一方)個人番号は『他人に見せないように慎重に扱うべき』性質のもの。マイナンバーの活用拡大と個人情報の保護は相反する」とただしました。
高市早苗総務相は「やみくもに番号を他人に見せることは好ましくない」などと答弁。田村氏は「マイナンバーの活用をすればするほど情報漏えいのリスクが高まり、多額の負担が自治体にも国民にも強いられる」と指摘しました。
(しんぶん赤旗 2017年4月19日)