山本地方創生担当相 辞任せよ 田村氏 「学芸員発言」で迫る 衆院特別委

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 山本幸三地方創生担当相が、博物館などで働く学芸員を「一番のがん」などと発言した問題で、日本共産党の田村貴昭議員は、衆院地方創生特別委員会で21日、「誤解の余地のない暴言。撤回すればすむ問題ではない」として辞任を求めました。

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 山本氏は16日、大津市で講演し、観光と地方創生に関する質問に答えて「一番のがんは学芸員だ。観光マインドがまったくない。一掃しなければだめだ」と発言。批判を受けて翌日、撤回しました。

 

 田村氏は、「学芸員」が博物館法に定められた資格で、資料の収集、保管、展示および調査研究その他のこれと関連する事業の専門的事項にあたるなどの任務をおっていることを強調。熊本県では、震災によって被害を受けた文化財や歴史的資料の修復・保存を行うため、「文化財レスキュー」事業に全国の学芸員のべ1000人がボランティアで参加していることを示しました。

 

 田村氏は「学芸員は貴重な文化財を後世に伝える重要な役割を果たしていると思わないか」と質問。山本氏は「ご指摘の通り」と答えたものの、「観光立国の観点から文化財を地域資源として活用することが重要。学芸員にも観光マインドを持ってほしい」などと繰り返し、認識を改めませんでした。

 

 田村氏は真摯(しんし)な反省は見られないと批判。「学芸員の名誉を傷つけ、がん患者に対する思慮を欠いた発言だ」として改めて辞任を求めました。

(しんぶん赤旗 2017年4月22日)