卸売市場法などの改定案が5月25日、衆院本会議で賛成多数で可決しました。日本共産党は反対し、田村貴昭議員が討論で「市場の公共性の後退と言わざるを得ない」と主張。「卸売市場の公正な価格形成機能が破壊される」と強調しました。
(質問動画はコチラ) (会議録はコチラ)
これに先立つ23、24の両日、田村氏は、衆院農林水産委員会で、同改定案の質疑に立ちました。
改定案で、卸売業者が仲卸業者以外の第三者への販売を禁止する規制が廃止されることをめぐり、田村氏は「現状でも卸と仲卸が客を取り合っている。第三者販売の禁止の原則がなくなれば、卸売市場の機能が形骸化する」と指摘。同原則がなくなれば、取引量などの条件で卸売業者が出荷者や仲卸業者を不当に差別することを禁じたルールも力を失うと批判しました。
斎藤健農水相は「公正な取引の確保や、差別的取り扱いの禁止は対応できると思う」と述べるにとどまりました。
また、田村氏は、同改定案はもともと、国の規制改革推進会議が突然持ち出したもので、生産者や卸売市場関係者、消費者からの要望ではないと強調。「改正しないとどんな支障が生じるのか」とただしました。農水省食料産業局の井上宏司局長は「輸送時間、物流コストが大きくなり、鮮度の高い生鮮品の入手を阻害している」と答弁しました。
田村氏は、現行法で対応できると反論しました。