温室ガス削減が前提 気候変動法案で参考人質疑 衆院環境委

5月15日 環境委員会 参考人質疑 衆院環境委員会は5月15日、気候変動による被害の回避・軽減策を法的に位置付ける気候変動適応法案で、参考人質疑を行いました。参考人からは、被害軽減を図る「適応策」はもとより、温室効果ガス排出を削減する「緩和策」が地球温暖化対策の大前提であるとの意見が出されました。

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WWF(世界自然保護基金)ジャパンの小西雅子・自然保護室次長は、法案に「緩和策と適応策が車の両輪だと明示してほしい」と要望。適応策に関し、第三者機関による評価、勧告の仕組みが必要だとしました。

気候ネットワークの桃井貴子・東京事務所長は、温室効果ガスを2030年までに13年比26%削減とする日本の目標を引き上げるべきだと強調しました。さらに、世界の流れに逆らい石炭火力発電を推進する日本について「緩和策が全く不十分。むしろ真逆の状況」と指摘。対策を進めるにあたり、企業や自治体、市民の「積極的な関与を位置づけることが非常に重要」と述べました。

日本共産党の田村貴昭議員は各国の取り組みを質問。小西氏は、トランプ米大統領のパリ協定離脱宣言にふれ、「州政府レベルではパリ協定を順守していくと宣言している。自治体首長や企業のイニシアチブ(主導権)が大きな力をもっている」と紹介しました。(しんぶん赤旗 2018年5月21日)