森林の健全育成に逆行 田村氏 経営管理法案を批判

田村議員 4月17日、環境委員会 衆院農林水産委員会は4月17日、森林の経営管理権を所有者から市町村に集積する森林経営管理法案を日本共産党以外の賛成多数で可決しました。共産党の田村貴昭議員は質疑で、森林の健全育成に逆行すると批判しました。
質問動画はコチラ 会議録はコチラ
 
 田村氏は、“森林所有者の84%は経営意欲が低い”などとした農水省アンケートが、「現状維持したい」人も“意欲なし”と決めつけていると指摘。沖修司・林野庁長官は「(白書で)引用していく」と述べ、田村氏は 「入り口からねつ造し、審議の土台を崩している」と批判しました。
 
 田村氏は、森林所有者から経営管理権を集積する計画の策定にあたり、市町村が「経営管理が適切に行われていない森林」を特定する基準を質問。沖氏は明確に示さず、田村氏は「市町村のバランスを欠いた恣意(しい)的判断になっていく」と懸念。所有者が集積計画に不同意でも、勧告などを通じ「同意」とみなすのは財産権の侵害だと指摘しました。
 
 沖長官は、市町村が経営管理を行う場合、所有者への利益還元が「必ずしも保証されない」と答弁。田村氏は「経費と利益の見積もりは森林所有者の計算で行うべきだ。本法案はさまざまなモラルハザード(倫理欠如)を引き起こしかねない」と批判しました。(しんぶん赤旗 2018年4月18日)