田村貴昭議員は3月20日の衆院農林水産委員会で、豪雨や地震によるため池決壊を防ぐ「農業用ため池管理保全法案」の枠組みから漏れるため池があると指摘し、災害の危険があれば線引きせずに補修・管理するよう求めました。
同法案は、昨年の7月豪雨でため池の決壊被害が相次いだことを受け、ため池所有者に都道府県への届け出を義務付け、都道府県は防災上重要なため池を指定するなど、管理を強化するもの。
田村氏は「農家の減少により農業利用されないため池が少なくないが、治水などの役割に着目して保全を図る自治体もある」「法案は農業用だけを対象とし、農業利用しないため池を保全する場合の防災工事には国の支援がない」と指摘し、「保全の必要があれば農業用でなくても支援すべきだ」と主張。吉川貴盛農水相は「どのような対応が必要か詰めていきたい」と答えました。
田村氏は「老朽ため池の改修が進まないのは農家の費用負担が重いからだ。高齢化により堤体の草刈りなどの日常管理も困難になっている」と指摘し、改修工事や維持管理の農家負担軽減を要求。農水省の室本隆司農村振興局長は「パトロールなどの支援で負担を軽減する」と答弁するにとどまりました。
(しんぶん赤旗 2019年3月25日)