下関北九州“忖度”道路 調査凍結なぜ解除 田村貴昭氏追及 衆院国交委

下北道路問題=17日 田村議員1 日本共産党の田村貴昭議員は4月17日の衆院国土交通委員会で、凍結されていた下関北九州道路が国の直轄調査対象に引き上げられた問題を追及しました。塚田一郎・前国交副大臣が安倍晋三首相らの意向を「忖度(そんたく)」したと言及したことに関連し、「現政権の中枢の大きな意思と力が働かない限り百八十度変わる政策の転換はできない」とただしました。
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田村氏は、冬柴鉄三国交相(当時)が2008年に「今後調査を行わない」と国会答弁した経緯を指摘。「凍結したものを解凍して動かすというなら理由がいる」として、「着手できるような財政状況が生まれたのか」と説明を求めました。しかし、石井啓一国交相は「民間資金を最大限活用する整備手法を検討していく」というだけでまともに答えられませんでした。

田村氏は、関門橋や関門トンネルから数キロしか離れていない下関北九州道路が災害時の代替機能を果たしえないことも示し、「防災機能やバイパス機能は、後から取ってつけたとしか考えられない」と批判。自民、公明の国会議員が「関門会」というグループをつくり、16年3月に下関北九州道路の早期建設促進を政府に要請し、石井国交相も19年3月、下関北九州道路整備促進期成同盟会の要請に前のめりの回答をしていることをあげて認識をただしました。

石井国交相は「関門会の要請が私の問題提起のきっかけになったことはない」と答弁。田村氏は「ならば、要請を受けたときの面談記録、要請文書の保管状況、担当部局への指示の内容をすべて明らかにするべきだ」と強調しました。(しんぶん赤旗 2019年4月18日)