日本共産党の田村貴昭議員は5月8日の衆院農林水産委員会で、日米貿易交渉をめぐり、日本の畜産業が重大な被害を受ける危険について質問しました。
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田村氏は、4月の日米首脳会談でトランプ米大統領が日本の農産物の関税を「撤廃したい」と迫ったことは重大だと指摘。話し合われた内容に関する情報もなく、国民的議論もないまま合意することなど許されないと強調しました。
その上で、「この期に及んで米国が環太平洋連携協定(TPP)に戻ってくる見込みはもうどこにもない」と述べ、TPP11の6条に基づく再協議を提起すべきだと主張しました。
また、昨年12月のTPP11発効で関税が下がり、カナダやニュージーランドなどからの冷凍牛肉輸入が今年に入って急拡大していることに言及。セーフガード(緊急輸入制限)基準まであとわずかだったと指摘し、毎年輸入量が増加して国内畜産業に重大な損害が出ると追及しました。
農水省の枝元真徹生産局長は「外食産業を中心に牛肉の需要が拡大している。国内の生産基盤強化を図りたい」と答弁。田村氏は、肉用牛飼養農家は毎年3千~4千戸減っており、際限のない自由貿易・経済連携協定で深刻化するとし、日米貿易交渉は直ちに打ち切るべきだと主張しました。(しんぶん赤旗 2019年5月9日)