伐採 大企業独占恐れ 樹木採取権 田村貴昭議員ただす 農水委

森林行政について=9日、農水委 日本共産党の田村貴昭議員は9日の衆院農林水産委員会で、大規模伐採を行う事業者に対し国有林の伐採を長期間委託可能にする国有林野管理経営法改定案についてただしました。大企業が独占的に権利を取得でき、伐採後の再造林を義務付ける担保がないことを指摘し、問題だらけの改定案の撤回を求めました。
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 田村氏は、大企業が求める樹木採取権(国有林を伐採する権利)の規模について林野庁が「より長期・大面積の権利設定をさせていただく」と昨年の林政審議会で説明していたことを紹介。利益優先の企業によって広範囲にわたり国有林が伐採される危険性を指摘しました。
 
 牧元幸司林野庁長官は「大手のみを念頭に置いているのではない」と答弁したものの、大企業のために長期・大面積の権利設定がありうることを認めました。
 
 田村氏は、改定案は特定の伐採業者に最長50年間の伐採権を与える一方、伐採後の植林については申し入れにとどめていると指摘し、契約書の締結などの担保はあるのかと質問。牧元氏は、国の申し入れに応じた社の中から採取権者を選定するため「確実に植栽を行うことになる」と強弁しました。
 
 田村氏は「空約束だ」と批判し、「はげ山を造らず、持続可能な森林を可能にするため、長伐期・多間伐の施策を中心に据えるよう求める」と主張しました。(しんぶん赤旗 2019年5月11日)