日本共産党の田村貴昭議員は5月10日の衆院環境委員会で、建築物の解体による石綿(アスベスト)の排出量が2020~40年にピークを迎えるなか、対策の強化・加速を求めました。
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田村氏は、壁や天井などの石綿含有量を把握できる簡易計測器の普及が進むなか、含有建築物の把握や飛散・吸引防止策の徹底が課題だと指摘し、全都道府県、政令市での計測器の速やかな導入を要求。環境省の田中聡志水・大気環境局長は「周知に努める」と答弁しました。
田村氏は、床面積1千平方メートル以上の民間建築物で、石綿などが吹き付けられ露出しているものが、約1・5万棟、除去済みが1・2万棟で、除去率は77・6%にとどまっていると指摘。また、含有調査費の100%、除去費の約3分の1を国が支援する制度を創設した自治体が、政令市を除く市区町村の2割にとどまっており、市区町村の条例制定がなくても支援できる制度への転換が必要だと求めました。
田村氏は、建築基準法に基づき石綿建材の使用を長年認めてきた国の責任に言及し、被害防止の徹底を要求。原田義昭環境相は「解体工事件数は28年くらいがピークになるデータもある。関係各省と連携し被害防止対策に全力を尽くす」と答弁しました。(しんぶん赤旗 2019年5月12日)