日本共産党の田村貴昭議員は5月29日の衆院農林水産委員会で、日米首脳会談で農産物の関税撤廃など大幅な譲歩を迫られたのかどうか追及しました。政府はまともに答弁しませんでした。(質問動画はコチラ)
田村氏は、トランプ大統領が訪日中に「日本と貿易交渉で大きな進展があった。農業と牛肉が重点的な対象だ」とツイッターで投稿したことを紹介。「農業と牛肉で日本側が大きく譲歩したのではないか」とただしました。吉川貴盛農水相は「発信内容の一つ一つを答えるのは差し控える」と答えませんでした。
トランプ氏の「8月に発表ができる」「TPP(環太平洋連携協定)に縛られない」との発言について、田村氏は「TPP水準以上の関税引き下げを求められたのではないか」と質問。農水省の横山紳大臣官房総括審議官は「お答えをする立場にない」と述べました。
田村氏は、「輸入農産物で関税が下がれば子や孫に継げなくなる」と懸念する農家の声を紹介し「選挙が終わるまで、発表を待って従えというのは国民や農家の納得は得られない」と批判。説明責任を果たすよう求めました。
また、食肉加工品の原材料の国産シェアが約2割に低下していると指摘し、認識をただしました。農水省の塩川白良(しらら)食料産業局長は「牛肉・豚肉調整品の国産シェアは下がっている。農産加工品の関税引き下げや撤廃によって農産加工業者などの経営に支障が生じる可能性がある」と答弁しました。(しんぶん赤旗 2019年5月30日)