日本共産党の田村貴昭議員は31日の衆院環境委員会で、九州電力が原発再稼働を進めながら、太陽光発電などの再生可能エネルギー事業者に発電の一時停止を求める「出力制御」を行っていることを批判し、「太陽光発電の接続検討申し込みや接続契約申し込みが減少してきたのは、出力制御が背景にあるのではないか」と追及しました。
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九州電力は、需給バランスが崩れ大規模停電(ブラックアウト)を起こしかねないとして、太陽光発電などの停止要請を昨年秋から行い、今年4月からは30回(日数)とほぼ2日に1回の割合で出力制御を行っています。
田村氏は「出力制御が常態化している」と指摘。昨年11月と比較すると、太陽光発電の接続検討申し込みが265万キロワットから123万キロワットに下がり、接続契約申し込みも300万キロワットから233万キロワットに下がっているとして「事業者が売電できない状況が続き、再エネ普及の意欲をそいでいる」とただしました。
資源エネルギー庁の松山泰浩省エネ・新エネ部長は「(太陽光)発電への投資がシュリンク(収縮)していかないよう取り組みを進める」と述べるにとどまりました。
田村氏は、九電が川内原発、玄海原発の合計296万キロワットを動かしながら、太陽光発電などの停止要請を行うことを厳しく批判。「問題を解決するためには原発を止めなければいけない」として、「省エネ・再エネの拡大で、原発ゼロの日本を目指すべきだ」と主張しました。(しんぶん赤旗 2019年6月1日)