【災害対策特別委員会】新型コロナふまえた避難所の環境改善を/被災者生活再建支援法の拡充を/桜島噴火による軽石養殖被害へ対策を

○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

最初に、大臣に、避難所のあり方、避難所の改善について質問をします。
東日本大震災から九年がたちました。四月になりますと、熊本地震、四年目を迎えます。昨年は、一連の台風、そして大雨被害が列島を襲いました。これまで私も数々の災害現場、避難所を見てまいりましたけれども、変わらないのは、大臣、やはり避難所の姿、避難所の光景ではないかと思うわけです。
公共施設の体育館にひしめき合って人が集まっていく。雑魚寝をする。そして、食事は、おにぎり、パン、レトルト、冷たい弁当。炊き出しがあれば、きょうはよかったかなと。温かい汁物が欲しい、野菜が食べたいという要求は、どの災害、どの避難所からも起こり得る、そういう状況がありました。プライバシーも当面はなく、生活を送る場としては余りにも劣悪な環境であります。
国は、避難所運営ガイドラインを示していますけれども、自治体によってはふなれなところもあったり、温度差が生じています。
被災前と同じ生活を提供させる、こうした考え方が世界の中では広がっています。諸外国では、避難者の人権を大切にした取組が進められています。国会においては、イタリアの先進例やあるいはスフィア基準などが何度も論議されてまいりました。
そこで、大臣に一つ提案させていただきたいと思うんですけれども、TKBという言葉があります。TKB、トイレ、キッチン、ベッドです。清潔な洋式のトイレ、避難所は往々にして和式です。清潔な洋式のトイレ。そして、温かい食事を提供できる施設、キッチンですね。それから、避難者が床のほこりをずっと吸い続けて体調を悪くしてしまう、こういうことがないように、段ボールでもほかの資材でもいいですけれども、ベッドを置いていく、それは椅子にもなる施設です。こうしたものを七十二時間ぐらい以内に被災地に届けることができてこそ、やはり被災者は安心できるし、そして人権が守られていくのではないかと思うんです。
長く、阪神・淡路大震災から今日の災害まで、避難所は変わらないねと多くの人が言っています。この機会に、やはり、外国の進んだ例も学びながら、日本の避難所のあり方とそして改善を求めていきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
〔委員長退席、藤丸委員長代理着席〕


○武田国務大臣 避難所における生活環境のさらなる改善というものは本当に重要である、このように認識をいたしております。
先ほど御指摘ありました取組指針をもって自治体に周知し、適切な対応を求めているところであります。
また、災害発生時には、災害救助法に基づき、仮設トイレ、簡易台所等の整備に係る費用については国庫負担の対象とするとともに、段ボールベッド等の生活に必要な物資のプッシュ型支援を行っております。
さらに、内閣府としては、大規模災害時により速やかなプッシュ型支援を可能とするため、本年度補正予算において段ボールベッドの備蓄を行うとともに、来年度、海外における避難所の実態について調査をすることとしております。
今後とも、避難所における良好な生活環境の確保につながるよう、不断の見直しを進めていきたいと思います。


○田村(貴)委員 段ボールベッドのプッシュ型、私は熊本地震のときにこれが早く来ればいいなと思ったんですけれども、今とその当時はやはり大きな違いがありました。去年の一連の災害では、我が党の志位和夫委員長から直接、大臣、連絡と要望も受けとめていただいて、そして、すぐ指示を出していただいたことについては感謝申し上げています。
災害のたびに改善はあるんです。しかし、基本的には、大きな体育館で、初めは段ボールもなく、そこで雑魚寝から始まっているんですよね。そこは、今、コロナウイルスがこれだけ蔓延しているという中において見たら、やはり大きな変更と改善が求められると思います。
先ほど緑川議員からも、避難所の感染問題についてお話がありました。私も同じ質問をさせていただきたいと思うんです。
今度のコロナウイルスの感染拡大の中で、厚労省のホームページにこういう記載があります。「集団感染の共通点は、特に、「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」です。」「換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることを避けてください。」と書いておるわけですよ。
避難所は、まさにこういう状況下にあるわけですよね。感染クラスターがつくられ、感染が広がっていく、そういう状況に避難所は置かれるわけです。
私も、東日本大震災、九年で、昔の写真とかずっと見ていましたら、本当に怖いと思いました。今、もしどこかで大規模災害が起こったら、きょう避難所に集まるんですよね、被災者は。きょう集まるんですよ。それは子供も集まるんですよ。今、学校休業ですよね。学校休業の子供たちがそこしか行くところがないから、学校の体育館が避難所になる。おじいちゃん、おばあちゃんも来る、老若男女、大人も集まる。密集したところで、今、コロナ感染がこれだけ拡散している、感染予防のために学校は閉校するといった中で、学校を使わざるを得ない、こういう状況が生まれるんですよ。ですから、私は、本当に、今災害が起こったら大変だなというふうに思っているわけです。
こうした災害と感染症が同時に起こった場合のシミュレーションは、今この状況でされているのでしょうか。青柳統括官、一番詳しいと思うんですけれども、そういうことをシミュレーションされていますか。


○青柳政府参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、今災害が起こった場合に、避難所に多数の被災者が集中するということは避けなければならないと考えております。
そうしますと、通常の避難所の数を開設するというだけにとどまらず、指定避難所に指定されていない避難所の開設、さらには、高齢者等の弱者については旅館、ホテルといった施設の活用も図らなければならないということは想定はしておりまして、こういったことは、レベルはさておき、厚生労働省さん等とお話をしているところでございまして、また、関係する旅館、ホテルというと国土交通省とも関連してまいりますので、関連する省庁ともよくシミュレーションを、協議、調整をして、いざ災害が起こったときに速やかに自治体に対しての周知や働きかけが行えるように対応してまいりたいと考えております。
〔藤丸委員長代理退席、委員長着席〕


○田村(貴)委員 自治体への通知、連絡、これが大事なんですよね。しかし、そこから始まるのであれば、私は本当に大変なことになると思うんですよ。
今、やはり、自治体を中心として、民間施設とかリスク回避のための新たな避難場所というのを、災害協定を結んでおく必要があるんじゃないでしょうか。今この瞬間から結んでおかないと、もしどこかで災害が起こったときに、これはDMATのテントぐらいじゃどうにもならないわけです。病院が震災に遭ったら機能を失うわけですよね。こういうのは多々ありました。ですから、リスク分散で新たに感染予防のための避難所というのをどうやって図っていくのか、これはもう今から進めていかなくちゃいけないというふうに思うわけです。
それも含めて、大臣、先ほどイタリアの例も出しましたけれども、こうしたときに、やはり、リスク分散で家族を核としたコンテナとかテントとか、これを出していくというのは一つの参考になると思うんです。それを量的に確保するというのは非常に大変なことだと思うんですけれども、こうした方向性も含めて、やはり避難所における感染拡大予防、これは本当に大事だと思うんですけれども、大臣の決意もお聞かせいただきたいと思います。


○武田国務大臣 常に、避難所における生活環境の向上というものは、これは我々は考え続けていかなくちゃならぬと思います。御指摘のイタリアのケース等々も参考にしながら、さらなる改善に努めてまいりたいと思います。

○田村(貴)委員 続いて、被災者生活再建支援法の拡充について質問します。
東日本大震災で半壊戸数は約二十八万戸です。熊本地震では約三万四千。そして、一連の去年の台風、大雨被害では、全国で、私の手計算で大体三万五千を超える住宅が半壊被害に遭いました。しかし、被災者生活再建支援法では一円も出ません。これは東日本大震災以降もずっと一緒であります。ところが、昨年、救助法の方で、一部損壊世帯への応急修理代が支給されるようになりました。これは前進であります。
そうなりますと、一部損壊と半壊は同じ支援の規模になったわけなんですよね。だったら、やはり半壊という災害規模に即応する支援が必要だと。それは、全国知事会が求めている、半壊世帯に支援法を適用する、拡大するという要望を実現するのが一番の近道であります。これしかないと思います。
一昨年の十一月、二〇一八年の十一月、全国知事会が支援法の支給対象を半壊までに広げることを提案しました。その後、内閣府と全国知事会は内部の協議を重ねてきているわけですけれども、もうそれで一年四カ月たっているわけですよ。いつまでも協議している段階ではないと思うんですよ。
ことしだって、どれだけ多くの被害に遭うかもわかりません。実現に向けての新しいステップに来ているのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。


○青柳政府参考人 お答えいたします。
御指摘の半壊世帯までの対象拡大については、全国知事会からの提言も踏まえて、御指摘のとおり、全国知事会と協力をして、最近でいきますと、宮城県など、昨年災害が発生した地域等において半壊世帯の詳細な実態把握を行っているところでございまして、また、実務者会議については、昨年六月からスタートしておりますけれども、十二月、二月と、第四回、第五回という形で開催しておりまして、継続的に意見交換を行っているところでございます。
いつまでやっているんだというお話もございますけれども、国、都道府県の財政負担の課題、あるいは半壊世帯の支給対象をどこまでとするのか、結論を出す時期はまだ予断を持って申し上げることはできませんけれども、しっかり検討は進めてまいりたいと考えております。


○田村(貴)委員 全国知事会の事務局も、いつまでもこういう協議をやるつもりはないというふうに私は聞いたこともありますので、やはり、宮城県において詳細な半壊世帯の状況を把握していると。もう把握されたでしょう。これほど半壊世帯というのは復旧にお金がかかるんだ、瓦屋根が落ちてしまったら数百万円のお金になるんだ、それは応急修理代では間尺に合わないということはもう重々承知じゃないですか。ここは、野党の方も法案も出してずっと主張してきているわけですから、早くまとめて、そして実行に移していただきたいと思います。
大臣は、被災者再建支援法の半壊世帯が一部損壊と一緒になってしまって、ここでずれが生じているという認識はあると思うんですけれども、早くこれは前に進めないといけないと思いますが、いかがですか。


○武田国務大臣 先ほど答弁にもありましたけれども、五回の実務者会議も行っておりまして、やはり財政負担の問題も絡んでまいりますので、しっかりと知事会と協議を重ねて、ある一定の答えを出していきたいと思います。


○田村(貴)委員 スピーディーに進めていただきたいというふうに思っています。
次に、鹿児島県の桜島の噴火活動における影響、被害対策について質問したいと思います。
最初に、桜島から流れ出る河川によって運ばれる軽石の養殖被害についてお話をします。
鹿児島県の桜島の東側の垂水市というところに、牛根漁港があります。牛根漁協では、養殖のブリをぶり大将というブランドネーミングで全国に出荷しています。これはアメリカにも、大変人気で、輸出されているそうであります。
しかし、この桜島の黒神川から流れ出るボラと呼ばれる、ボラは魚のボラじゃありません、軽石をボラと言うそうですね、ボラと呼ばれる軽石が湾内を漂い、ブリ養殖業に被害を与えています。
資料で写真をお配りしています。地元でいただきました。こんなふうに、ちょっとオレンジがかった粉みたいな、これがボラと言われる軽石なんですね。これが大量に、桜島の噴火によって、川を伝って流れてきて海に注がれる。海に注がれたら、ここは浜からすぐ水深が深くなるので、近場で養殖業が盛んに行われているということであります。この養殖の生けすの写真が下にあるんですけれども、これだけ入ってくるわけですね。網の目を抜けて軽石が入ってくる。
これがどうなるかといいますと、小さい軽石をブリが誤って食べてしまうということが起こる。誤って食べてしまったら死んでしまう。それから、体表が、活発に動き回るので、軽石で体がこすれてしまって、感染症にかかって死ぬケースもある。それから、漁船の方は、船体やプロペラシャフトにも破損が生じて、エンジンの冷却水の吸い込み口に詰まって故障するなど、いろいろなやはり影響、被害が出ているということであります。
これをどうやって除却するかといったら、漁師さんたちが、たもですくい上げるしか方法がないと言うんですよ。八メートル四方の生けすで、たもですくい上げるというのは本当に大変なんですよね。こうしたところの支援についてお伺いをしたいと思うんです。
まず、国土交通省にお伺いいたします。
きょうは御法川副大臣にもお越しいただいております。副大臣が答弁していただいても結構ですけれども、最初に質問します。
黒神川の流域、上流部の方には、砂防ダムがある地獄河原というところがあるんですね。ここでは、土砂とともに大量の軽石が今たまっています。地元はしゅんせつして除去してほしいというふうに要望しているんですけれども、ずっとたまっている状況。どう対応されているのでしょうか。


○五道政府参考人 お答え申し上げます。
桜島の火山活動の影響で海に流出する軽石ということでございますけれども、それにつきましては、委員御指摘の垂水市を始め、御要望についてお話を聞いているところでございます。
今お話がございました黒神川におきましては、活発な火山活動に伴って噴出した大量の土砂が洪水のたびに流出することから、国土交通省においては、この地獄河原に設置した遊砂地と砂防堰堤により毎年十万立米を超える土砂を捕捉し、その掘削除去を行っているところでございます。
しかしながら、海まで流出している軽石については、粒径が非常に細かく、水に浮かぶほど軽いため、川の水の流れと一体となって流出することから、砂防堰堤により全てを捕捉するということは困難な状況でございます。


○田村(貴)委員 そこで、陸域部の捕捉施設に加えて、海域部の捕捉施設が必要になってくるわけであります。
海域部の捕捉施設をやっているわけですね、国土交通省。二〇〇二年、平成十四年から、河口部に軽石流出を防ぐネットを張って、試験的に行いました。漁協によると、この間は流出がほとんどなく、大変ありがたかったというわけですよ。ところが、三年後に撤去された。
なぜ撤去したんですか。経過について簡単に教えてください。


○五道政府参考人 お答え申し上げます。
今委員御指摘のとおり、軽石の海への流出を少しでも抑制するということで、先ほどの地獄河原による捕捉、掘削に加えまして、平成十四年に、試験的に黒神川河口に軽石流出防止ネットの設置をしたところでございます。
しかしながら、設置後の出水、それから波浪の影響によってネットが破損するというようなことなど、適正に維持管理をしていくということが困難であるということから、平成十七年にネットを撤去したところでございます。


○田村(貴)委員 それで、撤去してしまったら、軽石がこれだけ流れて、これだけの被害を生んでいるわけなんですよ。だから、きょうは農水省から伊東副大臣にもお越しいただきました。何とかやはり政治の力で解決しなければいけないと思うわけです。
上流部の捕捉施設についても、もうちょっと予算をふやさないと、十万立米を超える土砂の撤去、もっと予算づけしたら、もっと捕捉できるんじゃないですか。それはちょっと、私、よくわかりませんけれども。
上流部においても対策が必要だし、そして河口部においては、海域部においては、試験的なやり方で一定効果を上げたんだから、それで破損してだめになったというんだったら、これは事業を継続したらいいじゃないですか。そういうことをやらないと、やはり生産活動にこれだけの影響が出ているということについて、政府は手を打たないということになってしまいますよ。
きょうは御法川副大臣にお越しいただきました。ここでちょっと行き詰まっているわけですよ。何らかのやはり対応が必要だと思います。国土交通省は責任を持って、桜島の噴火活動における土砂、軽石撤去に当たって力を尽くしてほしいと思うんですけれども、副大臣、いかがでしょうか。


○御法川副大臣 国土交通省では、桜島直轄砂防事業により、火山活動に伴い噴出した大量の土砂を遊砂地や砂防堰堤によって捕捉をして、下流の集落あるいは道路等に被害が発生しないように、まずは努めてきたところでございます。
また、これまでも、今答弁ありましたけれども、このボラ、軽石の海への流出を極力軽減できるように、コンクリートブロックによる水抜きスクリーンの設置、あるいは遊砂地の中で軽石を捕捉するためのくぼ地をつくるなどの対策を、これは試験的に実施をしてきたところでございます。
現在は、遊砂地に流れ込んでくる軽石を含んだ土砂まじりの水の勢いを弱めるということによって軽石の沈降を進めるよう、掘削の形状あるいは範囲というものを工夫しながら、この遊砂地の掘削を進めているところでございます。
今後とも、軽石の海への流出の軽減、これにくれぐれも留意をしながら、直轄砂防事業を進めてまいりたいというふうに思います。


○田村(貴)委員 対策についてはわかりました。しかし、とまっていないんですよね。大変な状況なんですよ。
農水省、水産庁には、軽石がこうやって海に出てきて養殖に大きな影響を与えるという被害が出ている、この防止、除去対策、何か支援策はありますか。


○伊東副大臣 お答えいたします。
従来から、田村委員お話しのとおり、鹿児島県桜島の火山活動によって生じました軽石が、降雨時に黒神川から海に流出後、風や波の影響で漁場に流入をしているところであります。
お話にありましたように、これが養殖魚への給餌の前に軽石を除去する作業が発生することがあります。また、軽石を誤ってのみ込んだ状態で死んだ魚がいるとの報告を、地元の垂水市の市役所やあるいは漁協からお聞きしたところでもあります。
このため、鹿児島県では、昭和五十九年度から、軽石の除去等を行う桜島軽石等除去事業を実施するとともに、関係者が国土交通省に対しまして、砂防ダムにたまった軽石除去を要望している、また、今御答弁あった国土交通省の対応であろう、このように思う次第でもあります。
農水省といたしましても、今後、鹿児島県から相談があれば、どのような対応ができるか検討してまいりたいと思います。


○田村(貴)委員 農水省、水産庁としては、漂泊ごみの中に軽石があることについて除去施策は地元にある、水産庁としては独自の施策がないというふうな受けとめなんですけれども、ここは、国土交通省と、それから農林水産省、水産庁とぜひ合い議をしていただいて、こういう窮状は早く解決するという対策を打っていただきたいと思うんです。
その調整として、武田大臣、コーディネートしていただきたい。笑っておられる。内閣府はこうしたところの調整が必要だと思うんです。(武田国務大臣「どう答えれば」と呼ぶ)武田大臣、突然なのでいいです。ぜひ調整してください。
両副大臣にこういう状況にあるということはおわかりいただいたと思いますし、地元は熱意を持っています。それから、御法川副大臣がいみじくもおっしゃられたように、国の直轄なんですよ。活発な火山活動を伴っているところなんです。
最後、一言聞いていただきたいんですけれども、気象庁に、桜島の火山活動、今はどういう状況にあって、今後どういうことが予想されるのか、簡単にちょっと御説明いただけますか。


○関田政府参考人 お答えいたします。
桜島では、昭和三十年、一九五五年以降、活発な噴火活動が続いておりまして、先月、令和二年二月でございますが、におきましても、一月で百二十九回の噴火が発生するといった状況でございまして、今後もこのような活発な噴火活動が続くものと考えております。
また、桜島の北側に姶良カルデラというのがございまして、そこでは地下深部の膨張が観測されており、マグマの蓄積が長期にわたり継続しているものと考えられております。
現在の桜島の火山活動からは、大正噴火のような大規模な噴火が直ちに発生するという兆候は見られておりませんが、そのような噴火も発生するという可能性も視野に、引き続きしっかりと火山活動の監視に当たってまいりたいと考えております。


○田村(貴)委員 今後、大きな爆発が予想されるかもわからないといったところです。そして、今起こっている状況について対応ができなかったら、今後の対策もやはりおくれてしまうということです。
両副大臣、連携してこの問題の解決に当たっていただけますか。一言、イエスと言っていただいたらいいんですけれども、御法川副大臣、いかがですか。


○御法川副大臣 しっかり取り組んでまいりたいと思います。


○田村(貴)委員 伊東副大臣、いかがですか。


○伊東副大臣 実は、私、先月の十八日、ちょうど一月前に、この垂水市に行って、ハマチの養殖場を見てまいりました。ちょうど爆発もあった直後でありまして、噴煙も上がっていたところであります。
実態をしっかりこの目で確かめてきたところでありまして、国交省、また内閣府と御相談をしっかりさせていただきたいと思います。


○田村(貴)委員 そういう答弁が出ましたので、しっかりと合い議して進めていただければと思います。
両副大臣は、ここで御退室していただいて結構です。役所に戻るときに一緒に合い議していただければ幸いです。ありがとうございました。
最後の質問に移りたいと思います。
社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について伺います。
この間の災害で被災した福祉施設などから、災害復旧費国庫補助金制度が、現実の実態と合っておらず使えないという声が多く上がっています。
一例を申し上げますと、例えば西日本豪雨災害で被災したある地域活動支援センター、ここでは外にあったエアコンの室外機が冠水してしまいました。それで、新しい室外機を、同じ場所にあったらまた冠水してしまうので、二階に上げようとしたんです。重量があるので軽量化する必要があり、二つの室外機を四つに分けて二階に上げて設置したい、そしてこの制度を活用したいということだったんですけれども、同じものなら二台を二階に、四台はだめと言われたとの対応であります。
厚生労働省にお伺いしたいと思うんですけれども、原状復旧からはみ出した部分は当然自己負担として事業者が払うんですけれども、こうした改良を進めるための変形復旧というのは、これは可能でしょう。可能だと思うんですけれども、いかがでしょうか。


○諏訪園政府参考人 お答え申し上げます。
原状復旧以外の工事についてのお尋ねがございました。
復旧に当たりましては、原状復旧を原則としておりますが、原状復旧以外の工事についても、個別具体的に申請内容を精査し、必要性が認められる場合には補助対象としているところでございます。


○田村(貴)委員 改良型、そして変形復旧について、ぜひ弾力的に適用できるように、地元から相談があれば乗っていただきたいと思います。
最後の最後に、一つちょっと戻るんですけれども、降灰対策で、灰が降ってきます、そして学校で芝生のグラウンドがあります、そこに灰がたまってしまいますと、これはなかなか除去ができにくい、しにくいという問題を抱えています。
この降灰除去、グラウンドの芝生からの降灰除去に、文科省にお伺いします、学校施設環境改善交付金制度、この制度の活用が可能だというふうに考えますけれども、地元の自治体は降灰除去と芝の張りかえを要求しています。そうじゃないと、灰が積もったところはグラウンドがかさが高くなるんですね。そして、トラックの部分、その砂の部分、土の部分とは段差が生まれてしまう。これは非常に危ないという問題があるので、降灰除去と芝の張りかえを同時に国の支援策でやらせていただきたいと言っているんですけれども、学校施設環境改善交付金制度、芝の張りかえ、降灰除去、このメニューは使えそうですか。いかがでしょうか。


○山本委員長 文部科学省笠原技術参事官、答弁は簡潔に願います。


○笠原政府参考人 文部科学省におきまして、公立学校施設のグラウンド等の降灰除去につきましては、降灰量に応じまして、その除去についての補助の対象としてございます。
また、先生御指摘の学校施設環境改善交付金の屋外教育環境整備事業におきましては、公立学校の校庭の芝生化等のグラウンド整備のうち、一定規模の整備に対しまして補助を行ってございます。これには、降灰等により使用困難となった芝生の張りかえも含まれているところでございます。
以上でございます。


○田村(貴)委員 時間が参りました。
質問を終わります。ありがとうございました。