インボイス影響検証を 田村貴昭氏「与党案では解決せず」 衆院財金委

12月6日 財務金融委 日本共産党の田村貴昭議員は12月6日の衆院財務金融委員会で、来年10月に導入予定のインボイス(適格請求書)制度をこのまま実施すれば混乱は避けられないとして、「事業者の取引への影響の可能性を検証すべきだ」と迫りました。(質問動画はコチラ)
 
 田村氏は、国税庁の配布するインボイスのチラシが「原則、令和5年(2023年)3月31日までに登録申請が必要」としているが、同年9月末の申請でも登録できるかと質問。国税庁の星屋和彦次長は「困難な事情がある場合、9月30日までに提出すれば10月1日に登録を受けたものとみなす」と答え、困難の度合いを問わず、事情証明の書類添付も必要ないと説明しました。
 
 田村氏は、事情さえ記載すれば9月末ぎりぎりでも申請可能だと指摘し、「急かすのはやめて、事業者自らの判断を尊重すべきだ」と強調。中小企業など約125万社が参加する日本商工会議所が、インボイスについて今年9月の意見書で「混乱が避けられない場合は導入時期を延期すべき」「十分な検証は行われていない」と指摘しているとして、事業者取引に与える影響を検証すべきだと強く訴えました。
 
 田村氏は、与党の税制調査会が検討する▽納税額を売上税額の2割に軽減する▽1万円未満の課税仕入れについてインボイスがなくても仕入れ税額控除ができる―などの案は時限措置にすぎず、対象となるには免税事業者が課税事業者になることを選択せざるを得ないため、「完全に増税であり、問題は解決しない」と指摘しました。(しんぶん赤旗 2022年12月7日)