日本共産党の田村貴昭議員は1日の衆院総務委員会で、マイナンバー(共通番号)制度をめぐるトラブルの事例を示し、国民が大きな不安を抱えている同制度の凍結・廃止を迫りました。
田村氏は、保育所入所申請で個人番号を示さなかったため自治体窓口で受理されなかった事例を紹介し、見解をただしました。
総務省の安藤友裕・大臣官房総括審議官は「マイナンバーの記載がないことで申請を受け付けないことにはしていない」と答弁。「自治体での各種申請で提示しなくとも、申請を阻害しないか」との質問にも、「指摘の通りだ」と答えました。さらに、医療機関の窓口や雇用契約前の就職面接でも提示の必要がないこと、レンタルビデオの会員登録やクレジットカード作成など民間契約でも提示の必要がなく、必要な事例はごく一部に限られていることを認めました。
田村氏は、マイナンバーが情報漏えいを防げない欠陥制度だと批判するとともに、「無用の誤解と混乱を生じないよう特段の対策が必要だ」と自治体や事業所への周知徹底を要求しました。高市早苗総務相は「個人番号カードの提供や利用が禁止されている場合には、提供、利用されないように周知していく」と答えました。
(しんぶん赤旗 2016年3月3日)