衆院環境委員会は6月7日、与野党の一部議員が提出した愛玩動物看護師法案を委員長提案とすることを全会一致で可決しました。
田村貴昭議員は採決に先立つ発言で、新設される愛玩動物看護師資格は犬・猫などの愛玩動物だけを看護対象とする一方、獣医師は主に産業動物の牛海綿状脳症(BSE)や口蹄(こうてい)疫などの家畜伝染病からの防疫の第一線に立ってきたと指摘。その獣医師の診療を補助する以上、「本来なら、飼育動物全般を対象にした動物看護師とすべきであった」と主張しました。
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愛玩動物看護師の診療補助行為とは具体的に何かとの質問に、提案者(公明・高木美智代議員)は、採血・投薬・マイクロチップ挿入・カテーテルによる採尿などを「想定」しているが、法施行後に農林水産省が明確に定めると答弁。田村氏は「法案のどこにも書いていない。“生煮え”感がある」と指摘しました。
田村氏は、国家資格にふさわしいカリキュラム確保、国家資格化による賃金などの処遇引き上げの担保など「さまざまな検討課題がある」と主張しました。(しんぶん赤旗 2019年6月18日)