日本共産党の田村貴昭議員は5月20日の衆院地方創生特別委員会で、政府が「まち・ひと・しごと総合戦略」で進めようとしている地方の雇用対策について政府の姿勢をただしました。
田村氏は、有期雇用から無期雇用への転換を支援するキャリアアップ助成金制度が、勤務地限定・職務限定正社員を新たに助成の対象とすることについて質問。「限定正社員」は規制改革会議の雇用ワーキンググループ報告などで「解雇しやすい正社員」という見方があると指摘し、「従来の正社員よりも簡単に解雇できるのか」とただしました。
厚生労働省は、「勤務地や職務の限定が明確化されていれば、事業所の閉鎖や職務の廃止の場合に直ちに解雇が有効となるわけではなく、整理解雇法理を否定する裁判例はない」と答弁しました。
田村氏は、昨年の通常国会から今国会中の15日までに提出された地方議会の意見書のうち、限定正社員や多様な正社員の普及に「反対」もしくは「慎重な検討」を求めるものが327件にも上っていることを示し、地方における雇用の質の向上を図るよう、石破茂地方創生相に迫りました。
石破氏は、「地方において安定した、質の高い雇用というものが確保されるということは何より大事なことだと思っている」と述べました。
(しんぶん赤旗 2015年5月27日)