日本共産党の田村貴昭議員は23日の衆院総務委員会で、民間委託などでコストカットを進めた自治体の経費水準を交付税算定に反映する「トップランナー方式」をやめるよう迫りました。高市早苗総務相は図書館、博物館、公民館、児童館の管理業務への同方式導入について、専門性の高い職員を長期的に育成・確保する点でなじまないとし「今後もすぐには導入できる状況にない」と答弁しました。
総務省の黒田武一郎自治財政局長は、トップランナー方式により、2016~18年度の3年間で累計約1380億円の交付税削減を見込んでいることを明らかにしました。
田村氏は、日本図書館協会がサービス低下や職員の非正規化・低賃金化につながることを理由に昨年、同方式の導入に反対する見解を発表したことを紹介。文部科学省の神山修審議官は「同制度を導入した場合、施設の機能が十分果たせなくなる懸念がある」と答弁しました。
田村氏は、昨年12月の「地方財政制度審議会」の答申でも、教育や調査・研究、子育て支援については同方式は「適当でない」とされたことを紹介。高市氏は、「答申書に基づいて対応した」と述べました。
(しんぶん赤旗 2017年2月26日)