日本共産党の田村貴昭議員は6月19日、衆院農林水産委員会で、クロマグロの資源管理の失敗について政府の責任を追及しました。
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田村氏は、クロマグロ資源が激減したのは、産卵期における日本海沿岸での、まき網漁が大きな原因だと指摘しました。水産庁の長谷成人長官は「日本海におけるまき網漁が資源に全く影響を与えていないわけではない」と認めました。
さらに田村氏は、中西部太平洋まぐろ類条約にある、十分な科学的情報がないことを保存管理措置を取らない理由にしてはならないと規定した予防原則に基づき、まき網漁の漁獲を制限すべきだと求めました。長谷長官は、まき網漁に対する規制について答えず「予防原則に基づいた措置となっている」と開き直りました。
田村氏は、クロマグロの減少は、国際的に資源管理が叫ばれるもとで、有効な資源管理対策を取らなかった日本政府に責任があると主張。漁業者の共済加入率が低い中で、事態を招いた責任者である政府が被害を補償すべきだと要求しました。
斎藤健農水相は「中西部太平洋まぐろ類委員会加盟以降、クロマグロの保存・管理措置の導入に向け取り組んできた」などと強弁し、資源の崩壊を招いている事実を無視しました。田村氏は、「漁業者は納得しない。声に耳を傾けるべきだ」と重ねて求めました。(しんぶん赤旗 2018年6月21日)