エッセイ

2018新年のあいさつ 「強く大きな党をつくろう」 衆議院議員 田村貴昭

田村議員 小 神社に参拝された市民が、共産党の宣伝に出会って、「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」にサイン。年始はなかなかの光景でした。国民の平和への願いを、野党共闘に結実させなければ。
 
 熊本地震に九州北部豪雨。復旧・復興とともに、自然の猛威から人命をいかに守るか、この課題にしっかり取り組みます。
 
 農林水産、環境に加えて災害対策。国会での新しい任務も始動しました。しかし、委員会所属にとらわれず、平和と暮らしのためなら何でもやる意気込みです。
 
 沖縄をはじめ重要な選挙が各地で続きます。一つひとつのたたかいに勝つとともに、強く大きな党をともにつくりましょう。引き続き駆け回ります。今年もよろしくお願いします。
(しんぶん赤旗 2018年1月5日)

エストニア、ドイツ、フランス訪問 8月21日~27日

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8月21日~27日までの7日間、衆議院・総務委員会の海外派遣でエストニア、ドイツ、フランスの各都市を訪問。電子政府の取り組み、地方自治制度、地方活性化のとりくみ、ICTの先端研究などについての調査を行います。

海外派遣の参加は初めてです。ネットが通じるかな・・・などと思いつつ、羽田を出発。

フランクフルト空港を経由して、エストニアの首都・タリンへ向かいます。

 

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エストニア/スヴェン・セステル国会経済委員長、マルト・マキ統計庁長官との意見交換 8月21日

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タリン到着後、すぐにITの若手経営者との昼食懇談会、そして国会・政府要人との意見交換に入りました。

 

この建物の色合い、学校かと思いました。実は国会です。

 

国会で、スヴェン・セステル経済委員長から、先進的なITCの取り組みについて、詳しく伺いました。

 

「e-ヘルス」で、患者の病歴照会、処方箋がIDカードによってスムースになったと。P1000114

しかし、患者が希望しないと情報は他の医師には知らされないし、政府も情報を知ることができない。個人情報の扱いについて、セステル委員長は自信をもって語りました。

 

 国会議員に対する説明資料はすべて電子化。日本は・・・やっぱり紙社会ですね。

 

エストニアのマルト・マキ統計庁長官から統計行政についての取り組みを伺いました。「母集団の選択が大事」「データの機密性も大事」等々、クォリティの高さを求めるこだわりがひしひしと伝わりました。

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夕食時、柳沢陽子大使から、エストニアの国と人々についていろいろと教えていただきました。「しゃいなところは日本人とよく似てます」とのこと。

ロシアの苦闘の歴史を経て、「欧州に生きるバルト3国のトップランナー」と呼ばれるエストニア。現在はEU議長国で、NATO軍にも入っています。人口132万人、エストニア国民の経済・安全保障戦略を垣間見ました。

「国民は欧州のワインを飲みますが、この国はウォッカも造っています」(大使)。

なるほど-。

 

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ドイツ ベルリン/フラウンホーファー公共通信システム研究所 欧州経営技術大学院 8月22日

P1000194 上空から見るベルリン。住宅、畑、森・・・端正でどこから撮っても絵になります。まじめできっちり。ドイツ国民と接してさらに実感することに。

 

ドイツ フラウンホーファー公共通信システム研究所を訪問しました。P1000264

 

実用化のための非営利団体で大学と企業との橋渡しを担い、国内・国外で様々なプロジェクトを実施。その成果はMP3プレーヤーや、IP電話(ボイスオーバーIP)など、ITの最先端を走っています。

 

ハウスウィルド所長の説明は、それはそれは丁寧。専門的で難しい分野の調査でしたが、理解を深められました。

 

 私からも一問。原発からの脱却で研究所の果たす役割は?

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「脱原発や廃炉で私たちが関与することはない。しかし、情報通信が途切れば、再生可能エネルギーの安定供給はできない。停電は情報が少なすぎで起こる。EUレベルで各国が調整しなければならない。自然災害の対策でも情報の発信が大事だ」。

 

 

ドイツ日本大使館は、広大な敷地に重厚な建物、圧巻の日本庭園。この場所で各国との交流が行われ、この地が歴史を見つめてきました。背筋がピンと張ります。

 

この大使館で、欧州経営技術大学院(ESMT)のロホル学長から、イギリスのEU離脱問題につ20170823djいて、詳しく伺いました。

EU残留27カ国の分断は起こっていないし、離脱をもって英国の経済を壊してはならないとロホル学長。

ヨーロッパ共同体の雄としてのドイツの強い意志を感じました。

 

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ドイツ ポツダム/ポツダム大学地方自治研究所 ポツダム市役所 8月23日

P1000320 23日はポツダム市へ。ポツダム大学地方自治研究所にて、ヨヘン・フラツケン教授からドイツの地方自治制度について講義を受けました。

 

16の州ごとに地方自治法があり、連邦政府に対して、独自で譲らない自治があります。

 

ドイツの大学は、そのほとんどが州ごとの公立大学。11197にのぼる市町村へ予算を配分する役割を担います。州の役割が大きいですね。

 

 失業や医療の公的保険は全国統一だが、教育は州によって違い、大学入学試験時の年齢20170824_002も変わる。市町村の財政力によって、文化に予算がつかないなどの問題も。

 合併を決めるのは市町村の意志だが、1年内に組み合わせが決まらないと、州の意志で強制となるなど、多くのことを学びました。

 

「州税は一旦国に入るのか?」「二重行政は?」・・・次から次へと質問が出され、あっと言う間の2時間。

 

ドイツの地方自治は奥が深いです。2万人が学ぶポツダム大学。すばらしい自然環境のもと、地方自治研究所では、公共で働く人も学んでいます。

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ポツダム市役所では、ベルント・ルーベント副市長から、市の現状・課題について伺いました。歴史を感じさせる重厚な建物です。

 

会場は、歴代の参謀が食事をしながら会議を行った「青の部屋」。「テーブルの上のクッキーはその名残です」。なるほど。

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ベルリンに近く、仕事や家を求めて、毎年2500~4000の人口が増えているポツダム市。課題は道路整備などのインフラ整備。兵舎が多かった地の特性を生かした街づくり、商業施設の誘致より、街の真ん中の小売りを盛り上げる施策を進めているとのこと。

 

保育所待機、保育士不足、旧東ドイツ地方の財政難などの自治体格差の問題は、日本と同じです。

 

「ドイツには生活水準の同等の法律があるもの、現状はそうなっていない。」

副市長の言葉が印象に残りました。

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私のバックはドイツ国会議事堂。ここを目指して、9月には連邦議会選挙が行われます。街中にはポスターがあちこちに。

 

勉強を重ね、戦争の歴史と民主主義を肌身で感じたドイツの2日間でした。

 

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