【環境委員会】大気汚染防止法改定案に対する修正案の提案

○田村(貴)委員 ただいま議題となりました大気汚染防止法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、日本共産党を代表して、その趣旨を説明します。
石綿を使用した建築物については、これまで規制対象だったレベル1、レベル2建材の除去工事でも、全国で違法な工事が相次いでいます。
まして、レベル3建材を含む建築物の解体がこれからピークを迎えようとするこのときに、本法案の規制は余りに不十分です。最重要課題であった大気濃度測定の義務化を見送ったほか、レベル3建材は、事前調査の対象としただけで、作業実施届の義務づけや、隔離養生や集じん・排気装置の設置を不要としました。刑事罰は法定刑の上限が低過ぎ、抑止効果が期待できません。
解体現場の労働者や市民、そして子供たちのアスベスト暴露を何としても防ぐため、法案の修正を行う必要があると考えます。
以下、概要を御説明いたします。
修正案は、お手元に配らせていただいております。
第一に、政府案でレベル1、2に限定している作業実施届と隔離養生及び集じん・排気装置の使用等について、レベル3建材を含めた全ての石綿含有建材を対象に義務化を図ります。
第二に、大気濃度測定、第三者による事前調査及び完了検査の実施の義務づけなど具体的な飛散防止対策を行います。
第三に、調査費用や飛散防止措置に係る費用などへの財政支援を行います。
第四に、故意犯だけでなく、過失に対しても罰則を科すなどの、罰則強化の検討を行います。
提案は以上であります。
委員各位の御賛同を心からお願いを申し上げて、説明を終わります。