マグロ漁規制不公平 田村貴昭氏 沿岸漁師の枠わずか 衆院農水委

6月5日 農水委 厳しい漁獲規制に苦しむ零細クロマグロ漁師への罰則を強化する漁業法などの改定案が6月6日の衆院農林水産委員会で、自民、公明などの賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。
 
 共産党の田村貴昭議員は6月5日の同委員会で、改定案は「漁師の納得を得られない」と批判しました。質問動画はコチラ
 
 昨年2月、青森県警は大間町の水産会社の社長を、漁師などと共謀し、2021年の夏季に釣ったクロマグロの一部を県に報告しなかった漁業法違反の疑いで逮捕しました。
 
 法案は、未報告への罰則を6カ月以下から1年以下に強化し、クロマグロ1本ごとの漁獲情報の添付と、解体までの伝達を義務付けます。田村氏は「大間の漁師の漁獲枠はわずかで、経費を賄えず、経営が成り立ってない」と指摘。「一方、死んだマグロを大量に海に捨てていると指摘された大手まき網への対策は放置している。これで沿岸の罰則を強化するのでは、漁師の納得は得られない」と主張しました。
 
 田村氏は「マグロが全く取れなかった時期、沿岸の漁師は大手のまき網会社に対して、『抱卵しているマグロを乱獲するな』と何度も抗議の声を上げていた。にもかかわらず、大手まき網にたくさんの漁獲枠を与え、沿岸の漁師を生活困難に追い込んだのはあまりに不公平だ」と指摘。「12月に開かれる国際会議で日本全体の漁獲枠が増えた場合は、沿岸の漁師に優先的に配分すべきだ」と要求しました。(しんぶん赤旗)