野党議員ら馬毛島視察 田村貴昭氏「何としても基地建設止める」 

2022041100182 防衛省が馬毛島(鹿児島県西之表市)への米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地建設計画を強行しつつあるもとで、「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」に所属する野党国会議員らは4月10日、同島を視察しました。日本共産党から田村貴昭衆院議員が参加しました。
 
乱開発の更地・マゲシカの群れ…
 
 日差しが照りつける中、同市の種子島から漁船で約35分かけて、馬毛島北東部の葉山港に到着。島の大半を所有する「タストン・エアポート社」の建物がそびえ立ち、船着き場には「FCLP反対」「海底調査やめてくれ」と書かれた看板が立っています。
 
 議員らは、市民団体メンバーから島の歴史や自然、騒音や事故などへの懸念について説明を受けました。地元漁師は「港ができれば海流が変わり、トコブシ(貝の一種)漁に影響が出る。心配だ」と声を落としました。
 
 同懇談会は、建設予定地の視察を防衛省とタストン社に要望しましたが、両者は立ち入りを拒否。そのため、船で馬毛島を一周して調査しました。同社によって乱開発された広大な更地や、海岸に打ち上げられた白いサンゴの死骸、マゲシカの群れが走っている様子が確認されました。
 
 田村氏は国会議員の調査に現場を見せないのは「説明責任を果たさず言語道断だ」と指摘。「馬毛島は種子島に近く、手つかずの自然が残っていると実感した。住民にとってふるさとであり、何としても基地建設を止めたい」と語りました。(しんぶん赤旗 2022年4月12日)