沿岸・小型漁業守るため 大規模漁獲 規制せよ/漁民連、農水省に監督・指導要請

全国の沿岸漁民の皆さんと、武村展英副大臣に要請 全国沿岸漁民連絡協議会は11月29日、宮下一郎農林水産相に対して、農水相の許可を受けた沖合底引き網や大中型巻き網などの操業が沿岸漁業の操業を圧迫しているとして、零細な沿岸・小型漁業を守る監督・指導を求めました。代表者が農水省を訪れ武村展英副大臣に要請書を手渡しました。

要請書は、農水相許可の大型漁船の操業によって資源が減少していると指摘。青森・八戸沖で▽スルメイカ資源が減少する海域での大臣許可の大型漁船への規制強化▽体長10センチ以下の小型イカを大量漁獲する沖合底引き漁船の同沖での操業禁止―などを要求。また、大型船への監視カメラの搭載など大臣許可漁船の操業の透明化を求めました。

高松幸彦共同代表(北海道・留萌)は漁業法改定のあと大臣許可船の大型化が進み漁獲量が増大して資源に影響する漁獲圧が強まるとともに、漁場での漁獲ルールも守られていないと指摘。

青森のイカ漁師から「資源が減っている。漁獲圧の高い船をちゃんと規制して資源を守るべきだ」「私たちの釣り漁船の目の前に大型底引き漁船が来ている。漁をしているところに割り込んでくる船もいる」と訴えました。

武村副大臣は「みなさんのお話と水産庁からの報告とは齟齬(そご)がある。事実関係をしっかり確認したい」と応じました。

日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席し、「沿岸・小型と大臣許可船のすみわけをきちんと」と求めました。(しんぶん赤旗 2023年11月30日)