農業被害 把握遅々 能登地震 農水省に要請 農民連「支援しっかり」

舞立政務官(右から5人目)に要請書を手渡す長谷川会長(左から4人目)。右端は田村衆院議員=14日、農林水産省 農民運動全国連合会(農民連)の長谷川敏郎会長らは2月14日、農林水産省を訪れ、坂本哲志農林水産相に対し、能登半島地震で甚大な被害を受けた農業の再建へ支援するよう、舞立昇治大臣政務官に要請書を手渡し、懇談しました。
 
 参加者は▽全面的できめの細かい被害調査▽春の作付けに間に合うように農地や用水路、農道など緊急復旧▽地震被災に伴う資材など新たに増える経費への支援▽規模に関わらない被災した全農家への支援▽無利子・無担保、長期償還の融資の拡充―を求めました。
 
 長谷川会長は「農業被害の実態把握が遅れている。白米千枚田(しろよねせんまいだ)など世界農業遺産にも選ばれた地域でもある。国がしっかり支援をしてほしい」と求めました。
 
 石川県七尾市の農事組合法人「万行希望の丘農園」の西野勝一代表は「地震で用水の確保が一番の心配」と強調。坪内明監事は「“農地を子々孫々に”“安心・安全のお米を”と頑張ってきた。営農が続けられるよう、国に支援してほしい」と訴えました。富山県農民連の水越久男副会長は、割れたり液状化を起こしたりした農地の様子を写真で示し「作付けに間に合うよう早期の復旧を」と訴えました。
 
 応対した舞立大臣政務官は「県、自治体と連携し被害の把握、農業への支援を行う」と応じました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席し、「離農・廃業があってはならない。食料供給を担う農業者の経営を守る対策を尽くしてほしい」と述べました。(しんぶん赤旗 2024年2月15日)