旧門司駅 遺構守って 田村貴昭議員ら文化庁交渉 北九州市指導を

 北九州市門司区の市の複合公共施設建設予定地で出土した初代の門司港駅(旧門司駅)の遺構で、新たにJR九州が計画している掘削工事をめぐって、日本共産党の田村貴昭衆院議員と党市議団は3月15日、オンラインで文化庁から聞き取りを行いました。
 
 市議会では8日に、遺構の現地保存を求める専門家、市民団体の運動と世論に押され、遺構の一部を切り出す移築保存費を全額削除する修正動議を賛成多数で可決したばかり。発掘調査などもせず、掘削工事を認める同市の武内和久市長の開発優先の姿勢が問われています。
 
 門司区の高橋都市議は、遺構の歴史的意義から、「市民の大きな関心が寄せられている。市が文化財としての『価値づけ』をしないことが許されるのか」と訴え。他にも市議団から文化財保護法の観点からの質問や、国として積極的に関わるべきではないかとの意見が相次ぎました。
 
 文化庁の第2課と文化資源活用課の担当職員らが対応。発掘調査の権限は福岡県にあり、判断は市がするとの回答に終始しました。
 
 田村氏は、市が学術的評価や、県への報告をせず、開発ありきで進めていることに対し、「指導するのが文化庁の仕事ではないか」と批判しました。(しんぶん赤旗 2024年3月16日)