八代海で掃海訓練止めよ 鹿児島・熊本の共産党が防衛局に要請

 海上自衛隊が八代海で機雷を除去する掃海訓練を初めて計画している問題で、日本共産党鹿児島・熊本両県委員会と九州・沖縄ブロック事務所の代表が2月15日、九州防衛局に訓練中止を申し入れました。

 訓練は18~23日に実施。熊本・水俣港や鹿児島・米ノ津港を拠点に約20平方キロの鹿児島県側海域に横須賀や長崎・佐世保の掃海艦艇など17隻が参加します。海自は八代海を恒常的な訓練海域に加えることも検討していると報じられています。

 まつざき真琴・鹿児島県議、川上紗智子・水俣市議、田村貴昭ブロック事務所長らは、漁ができなくなるなど住民・漁民の生活と安全が脅かされると批判。「水俣漁協は訓練に同意していない。なぜ水俣港を使うのか」「内海の自由な航行が妨げられる」「これまで使用していた訓練海域では漁協との合意が得られなくなっているのでないか」などと、ただしました。

 まつざき県議は「掃海訓練は日本を守るための訓練ではなくアメリカの強い要請。現に今回の訓練に参加する掃海母艦はホルムズ海峡の機雷封鎖を想定した米軍などとの多国間訓練にも参加している」と指摘しました。

 応対した施設補償課長らはこれまで使用していた訓練海域で漁協との合意が得られていないことを認め、八代海の継続的使用は「地元漁協の同意次第」としました。(しんぶん赤旗 2013年2月16日)