奄美に気象台 切実 住民ら「測候所格上げを」 共産党に要請

奄美の未来を考える共同の会」の代表から要請書を受け取る(中央から左へ)仁比、赤嶺、田村、清水、武田の各議員=4日、国会内 鹿児島県奄美地方の「奄美の未来を考える共同の会」(連合奄美地域協議会、奄美地区労連、奄美ブロック護憲平和フォーラム、国交労組九州気象支部名瀬分会などで構成)の代表らは6月4日、国会内で日本共産党に名瀬測候所(奄美市)の地方気象台への格上げを要請し、7181人の請願署名の一部を託しました。
 
 同測候所では、トカラ列島と奄美群島の全島を含む広範囲の観測・予報を行っています。
 
 代表らは、昨年9月末に奄美群島を直撃した台風24号により「家屋の全半壊や床上浸水など甚大な被害が発生した」と当時の状況を報告。自然の脅威から住民の生命と財産を守るため「名瀬測候所を地方気象台に格上げさせ、防災専門部署を設置させることが何より重要」として観測体制の強化を求めました。
 
 「共同の会」の川上真理事務局長は「沖永良部台風(1977年)以来、測候所の格上げは奄美の住民の根強い要求になっています。『例外的に気象台にすることは難しい』という国の姿勢は納得できない」と述べました。
 
 奄美地区労連の小野貴広議長は、気象庁が進める気象台業務の集約と人員削減に触れて「広域災害が発生した際に地元自治体への迅速な情報提供が難しくなるのではないか」と指摘しました。
 
 赤嶺政賢、田村貴昭、清水忠史の各衆院議員、仁比そうへい、武田良介両参院議員、山添拓参院議員の秘書が応対しました。(しんぶん赤旗 2019年6月5日)