被害賠償 救済法求め じん肺キャラバン集結集会

 国にアスベスト被害根絶と基金創設を求めて全国で取り組まれた「第30回なくせじん肺全国キャラバン」の集結集会が10月23日、東京都内で開かれました。主催は同実行委員会。
 
 主催あいさつで全日本建設交運一般労働組合の角田季代子委員長は「命あるうちの解決が原告らの強い願い。裁判によらずに被害救済を図るため、トンネルじん肺基金創設や建設アスベスト被害者保障基金の創設など、救済法成立を実現するため力を合わせよう」と訴えました。
 
 全国トンネルじん肺根絶闘争本部の佐藤陵一本部長は「各地のキャラバンによって、トンネル鉱夫の11時間労働の問題、アスベストアナライザー導入などが前進している。この成果を確信にして裁判と来年の春闘に取り組もう」と訴えました。
 
 キャラバン行動の各ブロック代表や、各地でたたかう原告らが登壇。九州建設アスベスト訴訟の原告は「夫はアスベストの危険性を知らされず、一生懸命働き亡くなった。問題の解決と被害根絶の実現を」と訴えました。
 
 大阪市立大学の宮本憲一名誉教授が講演。「国と企業に対策を取らせることが、今後の労働者と住民の健康と命を守ることにつながる。そのためにたたかい続けよう」と述べました。
 
 日本共産党、自民党、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会、無所属の国会議員が参加。共産党から紙智子、伊藤岳の両参院議員、田村貴昭衆院議員が参加し「超党派で力を合わせ、救済法の実現をめざす」(田村氏)と述べました。(しんぶん赤旗 2019年10月24日)